ロック史を体系的議論から解き放ちながら、サイケデリアの土着性とハードロックの非継承性を論ずる。主要1000タイトル、20年計画、週1回更新のプログ形式。
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「梁塵の間にまに」
駄目だ、気が散って、細君がフィギュアを見たがるからそれを見ながらだから気が散って、別の処で書けばよいが別の処は寒いから暖かいここで書くと蓋然的にフィギュアを見させられるから気が散って気をどっしり注入した文が書けないから休載する。走り書きで茶を濁す事にする。今年一番の衝撃映像はあれだろう、食品偽装に絡んでの霜降加工肉の製造工程…コンベアで運ばれた牛肉塊を、白濁した脂槽に漬けた処で巨大な剣山の如き針の板でバチュンバチュンと肉に脂を注入する工程である…古美門の最終弁論にまた…泣いた。せせこましい己の正当性を保証する天上からの視点から意志を以て内発的に堕天した時、流謫なる地面の最底辺の猥雑なる豊穣が人間にしろ自然にしろ燃えいずる…そして重要なのはドラマの最後、かように古美門がこてんぱんに、何にも説得力を持ちえない言論の底無しを小綺麗に誤魔化すために無意識に措定された基底に依存するがゆえに見かけ上活発なる弁論の流暢が隠蔽するその欺瞞の上っ面をこなすプレゼン上手を、古美門が理屈のこもった魂で斬り捨てたところでこのプレゼン上手がそれを感応する魂を持たぬのだから何にも悟っちゃいない、こうしたもどかしくも屈辱的な事実は福音書のイエス伝からアドルノのミニマ・モラリアに至るまで証言されるのであった。光に粒子と波動の性質があるように、生活には、時限爆弾と追手からの追撃という性質がある。平穏なれど健やかならざる心の振幅は不安へと振り切って…それにつけてもクリスマスが近いこの時期の一戸建てで散見される夜の安ナリエ(安っぽいルミナリエ=イルミネーション)の頻発はいったい何なのか…あの安っぽさが実に貧寒として寒々しい…都市部だろうが田舎の豪農屋敷だろうがそちこちで家屋の外壁に電飾を散りばめてハッピィハッピィと幸せ家族ぶりを誇示するのをどん底の薄暗さで心尽くして疎ましく思う。この時期から開始される自治会が寒夜を巡回する火の用心の斉唱が獰猛なまでに野卑な男声で正直怖い、打ち鳴らされる拍子木が凍りついた心を叩き割るほど、馬鹿犬の遠吠えがやかましい。ショートプログラム終わる…誰も転ぶことなくみんな実力を出し切ったよう…思わずアナウンサーが「みんなが集大成ーッ!」と叫ぶ全日本。正鵠を射る至言だ。
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