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 ロック史を体系的議論から解き放ちながら、サイケデリアの土着性とハードロックの非継承性を論ずる。主要1000タイトル、20年計画、週1回更新のプログ形式。
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「frank zappa, the 13th floor elevators」 2008年6月8日 先負 20代最終日

 古本屋で200円で購入したばかりで読字中の、島尾敏雄の日の移ろいという小説、中公文庫のうたい文句を写せば、心塞ぐ思いの日々、人びとをどこか拒否する心、ながく「私」にはりついていて、決して離れようとはしない、執拗な欝。とある。

 残ることしかなかった記憶が薄まりを気付き始める過敏に慄くその風向きにロックがつくばい始めたのも誤魔化すまい、ありふれた日記形式に頓着するないしは無頓着な態度を選ぶような分別も空滑りの済し崩しを祝う間もなく、やはり諦めに過ぎぬ陳腐であった。

 しかし日の移ろいは、過去めいていながら切実な現在の経験の執拗があるが、ロック聴取の記憶が生きる糧でなくなりつつある赤裸々を認めまいとするかぎり、あの濃密な、通夜のごとき往生への安堵と生前への花咲話に至りはしないだろう。

 最早私が居たのかすら分からぬが聴いていた事は記憶とも幻聴ともつかぬ降り注ぎようで朧なるロック史は依然として、日の移ろいに近いものになりそうだと察するのも、単に未練が交流嫌いの拘泥を起こしているだけではないか、と揶揄されると悄然する私は、結局きっかけをわすれて、そもそもロックは恥の、あるいは恥知らずの音楽であった、と、反論の目的も度忘れして反応するぐらいには、まだロックを覚えていた。

 音楽を書きたいのではない、音楽はただ聴けばよいし、更には好きな音楽を好きなように聴くことが音楽を、ひいてはロックを聴くことでもなかった事を、白状するほどに薄れる記憶も淡冷めながら蛍火のごとく明滅する夜半である。

 それだけではない、と奮して間もなく、思い出すのでも対象を経験するのでもないような、まぎれもなく聴こえてくるに伴いさかしまな積極も否定できぬ受容が唆す。

 まずは2つ、サイケデリアの鐘が鳴り始めた・・・

frank zappa/the mothers of invention "we're only in it for the money"(1968) rykodisc rcd 40582/3 

the 13th floor elevators/the psychedelic sounds of the 13th floor elevators(1966)fuel2000 302 061 3202


zappa3.JPGfrank zappa/the mothers of invention "we're only in it for the money"(1968) rykodisc rcd 40582/3 
frank zappa : guitar, piano, weirdness & editing.
billy mundi : drums, vocal, yak & black lace underware.
bunk gardner : all woodwinds, mumbled weirdness.
roy estrada : electric bass, vocals, asthma.
don preston : retired.
jimmy carl black : indian of the group, drums, trumpet, vocals
ian underwood : piano, woodwinds, wholesome.
euclid james motorhead sherwood : soprano & baritone saxophone, all purpose weirdness & teen appeal.
suzy creamcheese : telephone. 
dick barber : snorks.

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