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 ロック史を体系的議論から解き放ちながら、サイケデリアの土着性とハードロックの非継承性を論ずる。主要1000タイトル、20年計画、週1回更新のプログ形式。
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「あぶらだこ/[青盤](1996)tkca-70828」



真っ青な空…しかし、突き抜けるような爽快感や透明感は絶無の、分厚く塗り込められた、しかし塗り跡も絶無で手仕事の親しみも無い艶消しの青を眺めるだけで網膜に移りそう…学徒出陣保存会地方大会の決勝を見ながら書いているので執筆に集中できないが…軍靴の踵でぎりぎり踏み躙られてぺしゃんこの蛙の絶叫の、狡猾でさえある不屈…如何に虐げられようとも気が抜けるほど薄汚く陽気な、へこたれない不敵な濁声を、己の体を睨み揚げるように反らせて誦する、あるいは呪する…あぶらだこの、通称青盤…アレンジなどの小手先の修飾も最早ついてゆけないほどラディカルに、それこそ社会=生命的には不必要に自らを追究する先鋭化が…脱色された音はハード以外の何ものでもないがそうした轟音のまま磨崖仏を津波の速さで創作する磊落精緻にして荒んだリズム乃至は地団駄あるいは地響きかと思えば高高い(たかだかい)調子で飛翔するギターのゆったりした睥睨を醸す余裕の雅致にも糞と吐瀉物をこき混ぜた聖典の如き、しかし、軽みの、素っ頓狂な声が…ちんどん屋風のほぐされたダラケの合間も挟みながらやる時は一気呵成に狂う集中力がどぎつく暴走する…此の国の天地(あめつち)に根差したという意味で真に在野のハードロック…小生の精神に夏休みなど許されていないが周囲の雰囲気に流されて無意味に夏休み気分…昨晩は近くの港で花火大会…腹にくる振動がガラスをビビらす…実際に出くわしたことは無いが野球漫画とかで学徒=球児である、丸坊主の馬鈴薯みたいなガキのプレイなどをちやほや観戦する、高校野球ファンなどというものの実態たる腐女子ならぬ腐れオヤジどもやアメトークの高校野球大好き芸人たちが愛玩する馬鈴薯球児(=幼い男)のプレイを見て「あの子いいよね」とか云っているのが本当に気持悪くて吐き気がする…故あってまた、プロ野球のナイターを球場で観戦…菊池の初球打ち凡退癖はどうにかならんのか…打てないなら打てないでファールとかで粘りに粘って相手投手を少しでも疲れさせるという姑息な常套を潔しとしない美学なのか…美学と云えば今日のNHK将棋での谷川九段がまたしても…素人目にはまだまだぜんぜんいける、自陣の守りは盤石な上で、敵方の王将を豊富な持ち駒で攻め立てている最中なのに何故か「参りました」と自分から投了を宣言…谷川九段の対局を前回見た時も、同じような、どうみても素人目には戦えるのに潔すぎる敗北宣言の唐突なる不可解があった…解説者もこの事態を解説するのに毎回苦慮している模様…感想戦見ても、当事者同士が自分らにしか分からないプロ級の速さと小声で反省するから視聴者には全く分からない、馬鹿の一つ覚えで風情なく無思慮に「説明責任」が吹聴される世知辛い浮世にあっての、深い味わいがある。学生ブラックバイト=学徒出陣…此の国の切迫と疲弊を物語る…そして高校野球=学徒出陣保存会100年の歴史は…此の国の愛玩性宥めすかし全体主義の永続性を物語る…小口切りにしてタッパーで保存していた葱が全滅…二日ぶりで蓋を空けるとドロドロ、饐えた悪臭…葱は必要に応じてその度毎に切るのがいいのだろう…牛蒡は大丈夫だから似たようなものと思って蓮根も室温で放置していたら真っ白い黴の餌食に…腐敗部分の切除手術を試みるも通気孔の内壁にまでびっしり白黴が繁茂しており可食部分が無いという失態を悔いる…先週の事ながら…南部陽一郎博士の死去…ご冥福御祈り致します…ハイゼンベルグの不確定性原理の限界の中でガロア的対称性とシュレンディンガーの波動確率論で語られる素粒子理論の最大の謎である質量を、「対称性の自発的破れ」で以て喝破する…その題目だけ見たらば織部の破格を思わせる美意識の発露であって…無論、学問的に実証的に詰めているのだろう…小生如きは、質量とは慣性係数であるというファインマンの説明だけで蒙が啓けた気がする…何にせよ、あぶらだこは…俗を以て雅となす、是を俳という。正岡子規一人の責任ではないが、明治以降の俳句が詰まらないのは季語に執心するばかりで「俳言」が失われているからと思われる。漢籍に知悉した明治人である子規や虚子や漱石が「俳」の何たるかを知らないはずはないのだが…。野球観戦に行く度に大抵、近くに「観戦巧者」が妙を得た野次なり解説なり応援なりを叫ぶから、初心者の小生としては学ぶ処が多いのだが…此度の観戦でも小生の斜め後ろに夫婦もの(50代)が居て、辺り憚らぬ丁々発止の発言のいちいちが聴き捨てならぬ。「あの球、置きにいってるから打てたよね」「マエケンは立ち上がりが悪いから…まだ球が抜けてるわな」エルドレッドの代わりにスタメン入りしたがチャンスで打てないグスマンを叱咤して「ロサリオに替えるぞごるぁ」小生、この、市井の「監督兼解説者」に野球の見方を実地に学ぶ…試合は、マエケンと巨人=自民党の菅野の投手戦…八回までゼロ/ゼロだが、例によって決断できずに、というか中継ぎ投手への決定的不信感からマエケンをずるずる9回まで引っ張った結果、巨人=自民党打線に捕まって点を入れられ…自民党は9回できちんと投手を抑えに変更、しかし何時見ても打てねえなと見下していたカープの捕手会澤がまさかのソロホームランで一矢報いたが結局自民党に負けるというザマ。真夏のナイター…赤黒い夕焼けを見送って、ビール(700円/1杯/500ml?×4杯)が進む進む。牛筋煮込みのポン酢和え略してすじポンなるもの(550円)を肴に。開始前、球場へ向かう群衆の一部として歩いていると…スーパーの、パンパンにはち切れんばかりのビニール袋を両手に下げた独りの中年男氏の「仕込み」に圧倒される…右手に缶ビール500ml×10本近く、左手におむすびや枝豆や唐揚げなどの惣菜や柿の種などの御菓子類をびっしり詰め込んで…球場で買うと高いし売店に買いに行ってると決定的なプレーを見逃すから、歴戦の「観戦巧者」らは予め仕込んでいるのだろう。夜中に無性に耳が痒くなって耳かきをまさぐったが見つからず、痛恨であった。自動車会社がしきりにバブリーに喧伝する「走りの悦び」とか…最近は分からないでもないが、男臭すぎて何だかな…と思う。

ベース:小町 裕
ドラムス:伊藤健一
ギター:和泉明夫
ヴォーカル:長谷川裕倫
マネジメント:高橋英昭

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