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 ロック史を体系的議論から解き放ちながら、サイケデリアの土着性とハードロックの非継承性を論ずる。主要1000タイトル、20年計画、週1回更新のプログ形式。
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不穏Ⅲ







どういう経緯か忘れたけれども義理の祖父からあまりに真新しい、従って失笑を禁じ得ぬ、メッキがテラテラしている鋼鉄製の十手を、一本のみならず二本セットで頂戴仕り…流しの古物商から無理やり売り付けられたと聞くが…護身用あるいは魔除けに、玄関先の堆朱紛い傘立てに一本入れておいて、もう一本は自室の流し掛け鉄釉雲助壺に、羊毛埃取りと共に放り込んで。温暖化の影響も看過できぬが地軸の傾きに比べれば此の大局…残暑の彼方に秋空が澄んで…内省の嵐は相変わらずなれど一見平穏無事な毎日だったのが…内心恐れていた通り矢張り外部から不穏分子、比喩ではあるが時限爆弾的なものが飛来して来た事実は…恐らく今年の9/6から12/31の間で其の比喩的時限爆弾は炸裂するだろう…他者Aの偽善的悪意によってそそのかされた他者Bが小生に攻撃を仕掛けてくるという目算…最早自分には制御しようも無い天命に甘んずる他はない、元より覚悟は済んだ事だけれども…理屈とはよく云ったもので、理に屈するという事であり…およそ中途半端な、程度の低い知性であるほど命(=死)に怯えてぐちゅぐちゅと閉じた理屈を捏ねるのに汲々となり、理屈から解放された他人を目ざとく見つけるや無反省に徒に怯えて小心者の馬鹿犬の如くやかましく吠え立てる、底辺で足を引っ張り合う事にしか能が無い不様を晒すもので鬱陶しい憂き世のしがらみ。完全に大悟して自由自在、遊戯三昧の境地に至れば楽だが…きれいが過ぎて魚も棲まぬは寂しかろ。いずれにせよ、性労病死愛別離苦の四苦八苦はいまだ健在。事に及んで度々生活乃至は生活苦という単語を選んできたが最早…生活という言葉が指示する、社会的でありながらどこか即物的な側面に逃げ込もうとも粉飾しきれぬ此の苦悩は陳腐を諦めながらも、人生乃至は人生苦という割り切れぬ言葉を使わざるを得ないほど…どろどろとして窒息しそうな程息苦しい、割り切れぬ人生の苦しみ、性労病死愛別離苦が他人事でなく日に日に重とうなってくる今日この頃である事は比喩的時限爆弾がセットされた外的事件も相俟って否定しきれなくなって来た。日々の不穏が日増しに色濃く苦しくなり…休みが挟まると元のリズムに戻るのも億劫、というよりか…もう、

…今の切実な心境としては…媒体に録音されたものを再生させて聴く、というおとなしい有り方やそこで出される音の限界、にも飽き足らなくなって来て…生音がオリジナルで電気処理が複製、などという二元論はエレキを前提とするロックという音楽のみならず空気という媒体と耳と云う個別の受容体が音の聴取には必須である以上、全音楽にとって既にして成立し得ない妄想ではあるが…それでも尚、現場現物という生成から噴出する妙というかご家庭では味わえない大音量と荒みという即物への傾倒が深まっており(音が大きければいいというのではない。詳述は割愛するが荒んでいてこそ…)、兎も角、CDを再生させて聴いて感想するのに辟易し、ライブやコンサートの荒んだ大音量でないと満足しきれぬ鬱屈した切迫した欲望、微細な変化や工夫を捉える好事的嗜好もすっかり磨滅した、もっと直接的な荒削りの何か=妙を浴びたいのであって…従って自宅に所蔵する音源の再考察という今までの書式が、今回限りかもしれないがすっかり潰えているのも致し方無いのである。とは云え、演奏者の肉体の動きや人格が滲む佇まいなどが演奏音と共に味わえるからライブやコンサートを渇望しているという事では、小生に限って有り得ず…どのみち人間自体から発せられる諸特徴や動きは凡庸の限りを出る事無く学ぶ処も少ないと存念する次第…人間から「出た」人間外の音という創作物こそが面白いと思うのであって、よってライブ会場では目をつむって聴いている事が多い、ということは全然なく、しっかり括目して聴いている…

固唾を飲んで見守られた首相安倍の戦後70年談話…その内容はさておき、談話発表の直前という緊張の最中にあってやっぱりやらかしてくれたのはトリックスター元首相鳩山。日本官憲による、韓国人活動家への拷問強殺を謝罪するための、現地韓国でのまさかの土下座。かの地での礼法に則った所作だったとは云え…茨城護国神社での全裸金粉塗りちんどん屋的コンテンポラリーダンス奉納への不敬視騒動と共に滑り込んでくれた脱力の珍事である。しかし、トリックスター鳩山の此度のやらかしは、あながち間違ってはいないから特筆に値するのであって、此の国の天皇皇后の慰霊行脚は所詮日本人の軍人軍属民間人犠牲者に向けたもので、占領地や植民地での日本人の卑劣な、差別主義的な蛮行の標的にされた外国人犠牲者への謝罪でも慰霊でもない。此の後者の役割を進んで引き受けるトリックスター鳩山の所業は一概に等閑に付す事は出来ない、天皇皇后の内向き慰霊行脚などよりも貴重で困難で有意義な事である。しこたま飲み過ぎた日本酒がビタミンを奪って痛過ぎる口内炎を発症…一週間たってようやく治癒に進む…

贔屓にしていたカレー屋「一楽章」…潰れたのかと思ってがっかりしていたら引っ越ししていたと判明、しかし如何に調べどもその引っ越し先が見つからず臍を噛む思いであったが満を持してやっと発見…店名も「一楽章~f(フォルテ)未完成~」という、くどく、思いの詰まったものに変更しており…クラシック音楽からの出典があるのかもしれないが…心機一転気合十分が覗える…店内の内装もリニューアルされて重厚欧風趣味全開の調度品で取りそろえ、新設のスピーカー前のテーブルについたためか大音量でクラシックをかけてくる…チキンカレーは相変わらずの絶品、香辛料が天高く先駆けるエスニックに調理されたパプリカまみれの焼き揚げ鶏のもも肉(タンドリーチキンというものなのか?)が、インド~イギリス~日本風がブレンドにブレンドされた固形物皆無の渾然絶妙カレールーにどっかと鎮座、飯の量の多さ、ルーと絡めた場合を考察した少し固めの炊き具合も健在であった。観葉植物の枯葉が鉢に放置されていたが小汚いのでそこは片づけた方がいい…厠に行くと、正面に、赤、紫、緑、黄色を薄く油で溶いた筆で不気味な魔女がいかついポーズで描かれており…赤い、どろっとしたゼリーが小汚くぶるんと沈む小鉢からカイワレ大根みたいな観葉植物がいじけて生えており。店内が広くなったのを機にアプライトピアノなども設置し、小さなクラシックコンサートも盛んに催すらしき…店員さんに熱心に、そちらの方での来店も勧められビラを持って帰させられる仕儀。カレーが旨かったから大満足であった。満腹過ぎて何も考えられず、久しぶりに古本でもあさる予定であったが集中できず、結局、戦時中にアメリカ軍が日本各地に撒いた降伏勧告ビラ、というのを500円で購入しておく。

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