忍者ブログ
 ロック史を体系的議論から解き放ちながら、サイケデリアの土着性とハードロックの非継承性を論ずる。主要1000タイトル、20年計画、週1回更新のプログ形式。
[421][420][419][418][417][416][415][414][413][412][411]

「japan/tin drum(2003?)7243 5 91022 2 1」



デヴィッド・ボウイとYMO、とりわけ坂本龍一の傑作「左うでの夢」との合いの子みたいな…きめ細やかな汎ジャポニカ―ナ的田園風景に、ボウイ的なヨーロッパの厳格且つ静謐で凶悪なる鋼鉄の骨が芯を貫く…その骨の骨髄は毒々しい紅の熟肉を呈しておりつつ、ささ波の稲穂原が虹色の籾を実らせたような総天然色漫画ジャパン…不思議な佳作である。ひねこびて神経質そうな、部屋に埃を一粒でも持ち込もうならナイフで切られそうな危険な男のぬめった歌声…

せっかく梅雨の合間の貴重な晴天、涼やかな風が心地よい、穏やかな一日を過ごしたのにまた近所の莫迦犬がギャンギャンギャンギャン無駄吠えで、イラツキの熾火を掻き起してくる…トヨタの一役員如きのくだらん個別的事件如きをあげつらうのに誤魔化されたかのように、しれっと、深刻な政治状況が進行、派遣法が衆院通過という重大な劣悪状況が矮小化され、取るに足らぬ事のように扱われる欺瞞にもう我慢ならないのは小生のみなのだろうか…あ、今、吠え止んだのでその隙間を縫って、小生が今日如何に穏やかな充実した一日だったかを記すと…思い出されるのはやはり逆鱗に触れた雄山、であって、巷で評判のいい洋食屋を訪れた雄山、出されるメニュウにしばらく満足げだったのが、レモンを添えられたカキフライが出された途端逆鱗、「なぜレモンなのだ!」と怒り心頭で手に付けられぬ模様…「なぜカキフライにレモンを添えるのだ。他の食材の組み合わせを試した事はあるのか!どうなんだ!」とコックを恫喝、正鵠を射る指摘だったからうろたえて答えられないコックを尻目に雄山は店を出る…その後雄山はねちこい事に、雑誌で、日頃の仕事に疑いを持たず漫然と食材を組み合わせる料理人としての堕落した怠惰の一例、としてこの洋食屋を挙げたから客激減、憎悪を募らせたコックが雄山を街中で待ち伏せして刃物を持ち出し、殺人未遂の刃傷沙汰に及ぶ、その後は例によって士郎の入れ知恵によってコックは目出度く雄山の鼻を明かす、という展開なのだが…この逸話を持ち出したのは、以前から小生が取り組んでいる、麦藁帽子に黒いリボン、の組み合わせ、への疑問と怒り、なのであって、何故麦藁帽子に黒いリボンなのか、他の組み合わせは試したのか、他の材質はどうなんだ、という、作り手へ怒りがこみ上げるが小生の満足に足る試みを勇躍成し遂げたような帽子は巷には無い、無いなら己で作るしかないから早速自分の麦藁帽子の黒リボンを断ち切り、無いなら無いで物足りぬという事実を改めて己自身で学びつつ代替として種々の布質のリボンを試したが納得いかず遂に金属がよいのでは、と思いを致し、アルミの針金を巻いてみたがいまいち、といった結果で前回の報告は終わっていたと思う。その後、真鍮の極細針金なんぞを、幾分ふんわりと、あたかも小鳥の巣のようなあしらいで麦藁帽子に巻いてみたが、悪くはないものの、最近はロンドンパンク、ニューウェーブ、ノーウェーブ的な先鋭が纏うゴシック的凶悪のどっしり豪奢な感じに興がそそられるのもあってか侘び風情一辺倒では物足りぬ…できれば、車のバンパーみたいなクロムメッキした金属の、断面が半円か台形の形状で存在感をヴォリュームで主張するリボンをガッと麦藁帽子に巻きたい…という欲望にかられるが、かような材料は入手困難…結局、クリエイティヴなお店東急ハンズの素材コーナーで、焼き入れした炭素鋼リボン(0.3mm厚*幅10mmぜんまい用)が目に留まりお助け、早速帽子に巻いてみると悪くない、麦藁の侘び風情と炭素鋼のインダストリアルな荒み感が、両者の素材感の剥き出しによっていい感じに活きてくるのであった…出色の出来栄えである。

如何なる形にせよ体制化された労働によって直接糧を得る事で生活する人間にとって一に労働、二に労働であって労働問題というのは直接的に人間の基本的人権を蹂躙する体制犯罪である。安保法制は国家の大事である。しかし、その陰で、多大なる無力感と諦めの静けさの中、派遣法改悪が委員会と衆院をしれっと通過するという事態は、日々の生活そのものという労働問題の直接性からいえば安保以上に深刻である。そして本当に深刻なのはこうした事態の深刻性が社会的に共有されない、あるいは社会的同意の下に表明されない事こそ、なのである。あるいはその深刻性を共有していてもそれが民主的総意にならぬようマスコミ操作などによって巧妙に疎外されている事なのである。その証拠に、派遣法改悪に関する世論調査をマスコミは大々的に公表しないのである。ネットごときで幾らつぶやこうとも散発的に過ぎず民主的力にはならない…頭の悪い資本主義体制化において労働条件は劣悪化の一途を辿るベクトルであるのは自明の理であり、そのベクトルに歯止めをかけ基本的人権を遵守するのが国家の存在意義の4割は占めるといってよい。ところが小泉-安倍自民党政権はこの劣悪ベクトルを阻止するどころか、少数者にして民主的正統性皆無な寡頭資本の取り巻き連中からの献金漬けによってこの劣悪ベクトルの方向と強度をさらに劣悪に推し進めるのであって、今時政権の国民への敵性は露悪趣味なほどに顕著になっている。自国民ばかりか近隣の諸国民までも研修生と称して労働搾取する実態を放置し、種々の労働犯罪を等閑に付す無神経な怠慢を晒しながら此の国の首相は法と民主主義という共通の価値観云々などと外交現場で披瀝する恥知らずは目に余る。

加えて、労働条件の劣悪化ベクトルを更に劣悪に推し進める、国家の仕事を放棄し敵性国家に成り果てた政策を美辞麗句して、「働き方の多様性」などと喧伝するに至ってはあいた口がふさがらない詭弁にして、有権者及び労働者を愚弄する愚劣を極めた。誰も求めもしない、労働条件の劣悪化を更に促進する政策の、そうした根本を隠蔽する概念として、多様性、などという、あたかも民主的に喜ばれる言辞を援用する見え透いた欺瞞、子供だましを公言するに至っては国民は此の政権にとことんまで馬鹿にされていると思わなければならない。派遣労働者に所定期間が来たら正社員か他の職場か派遣会社への雇用を確保する義務を課するとしていたり、同一労働同一賃金などと云っているが微々たる罰則規定しかない、骨抜きの法案であり、電話で、派遣会社「正社員にしてくれませんかね」、派遣先「正社員にはしません」、派遣会社「はい、そうですか」で終わるだけである…要するに、虚ろなポエムに過ぎない。労働者を守る条件は見かけ倒しで率先して骨抜きにされ、しかし労働者を搾取する条件だけは刑務所の檻のようにがっしり機能する法なのである…それこそ、劣悪飲食業が「いきがい」「やりがい」「夢」とかいった美辞麗句をあいだみつを風にまぶした社訓の唱和によって若い店員を洗脳し体よく長時間搾取する体制犯罪腐れポエムの一種である。

結局の処、労働者派遣法の中身云々というよりも、そもそも、労組による団交等によって、労働条件を、対等の立場の労使間で交渉できない派遣会社制度の存在並びに労組などの交渉手段を持たない会社、あるいはたかだか社内法によって労組を禁ずる会社の存在(←いずれも団結権、労働基準法違反)およびそれを助長、承認する国家の存在自体が憲法で規定する団結権、団体交渉権をないがしろにするものだから違憲であり、最終的には人権蹂躙会社/人権蹂躙国家/反立憲国家にして人類の敵なのである。多様性などといった子供だましの嘘を並べたてながら民主的笑顔で平然と人権を蹂躙するおぞましい此の政権は…しかし、安保法制は…(続く)

NHK時論公論…派遣法について、で、数十年働いてきた派遣先から解雇を言い渡されて。

「自分の人生を踏みにじられていると思いました」 50代女性 派遣社員

david sylvian:keyboards, keyboard programing, tapes, guitar, vocals
steve jansen:drums, percussion, electronic & keyboard percussion
richard barbieri:keyboards, keyboard programing, tapes
mick karn:fretless bass, african flute, dida
yuka fujii:vocals
simon house:violin

拍手[1回]

PR

この記事へのコメント

Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
管理人のみ閲覧できます
 

忍者ツールズプロフィールは終了しました

HN:
々々
性別:
非公開

04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31

ロック史最新記事

(03/03)

ブログ内検索

最新トラックバック

最新コメント

忍者アナライズ

Copyright ©  -- 仄々斎不吉 --  All Rights Reserved

Design by 好評ゼロ / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]