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 ロック史を体系的議論から解き放ちながら、サイケデリアの土着性とハードロックの非継承性を論ずる。主要1000タイトル、20年計画、週1回更新のプログ形式。
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「le jazz non/its the new thing…(1995)hermes014」





今夜は書くことはあまりない。毎晩、不毛な、取りつくしまの無い文章を書いている…このブログの事ではない、別件の文書で…かつては多少無理して書いていたのが、今は、幾らでも余白が開拓できるように、不随極まる文章が書けてしまうのかもしれない、そんな自負などいつでも滑落できるのだが。亜米利加大統領選挙…南部の保守的な田舎町で突発した殺人鬼が、カーペンターズのトップ・オブ・ザ・ワールドをBGMに、家々を機関銃で乱射、住民を射殺しまくるというベタな音像を思い出す(製作はガイナックス)。指導者が決まって歓喜喝采の情報が大勢を占める、良くも悪くも馬鹿馬鹿しいほど分かりやすい米国、密室の権謀術数で決まった指導者らに対してたいして物を言えない中国、不況と財政の行き詰まりの中、ローマの独裁官復権よろしく、全員が選挙を経ずに今季限りという条件付きで特権的に任命された民間人の内閣(モンティ首相)が、議会制民主主義の制度にきちんとのっとったこれまでの政権では出来なかった改革をどしどし進め議会も追認するしかなくなったイタリア、選挙前にいつもながら、誰がなっても同じでしょと冷め切っている、考えて物を言う習慣が育ちはしないし寧ろ考えると罰せられる愚民の国日本…野田総理はそんなに悪い首相ではなかろう…状況がよければ任期満了まで頑張ってもらって、それなりに筋の通った政策を実現させたに違いない、そうはいかなかった不幸は日本国民自身が招いたものなのだろう、先の参院選で自公を大勝させ衆参のねじれ現象を許した事…、政権を育てる忍耐の何たるかを、あるいは己が託した政権への信頼を己自らが軽んじることで己自身をも貶めている事にすら無自覚な厚顔無恥ゆえに目先の失望(鳩山…)を移り気な投票行動に即反映させる尻の軽い、途方も無く蒙昧な選挙民が自ら招いた失政の被害者である、野田総理も国民も…。とはいえ、鳩山氏は何故切腹しないのだろうか…思えば幕末の藩士などは、たとえ不条理であっても結果として国の立場を危うくする当事者になったのなら、潔く切腹したものだった(本当の処は分からないが)。鴎外の描く堺事件など…。失政ごときでおたつく必然はないにしても…大河ドラマの平清盛だってそんなに悪くは無い、清盛をテーマにした事も、新しくてよい。平家=悪人、源氏=善人、という、旧態依然の歴史観に風穴を開けようとした試みは評価されてしかるべきなのに、その程度の発想転換にもついて行けず便宜的に制度化された史観以外は認めようとしない大衆の動向の、思慮の足りない反射的な感想の被害にあって、気の毒である、15秒ほどしか見たことが無いが…。

困った時の実験音楽。ニュージーランドのフリー・ジャズのようだ。とはいえ、最早ジャスの骨格はほとんど留めていず、フリー・ノイズとも称している。か細い、霧のような、弱い声、緻密なのか杜撰なのか判然せぬ電子音や既成楽器の、気まぐれで稚拙も辞さぬ奇遇なる発音や苦み走った、耳障りも厭わぬ騒音…たいした工夫も、新しい音楽的試みも、ここには全くない。いささか自堕落に、工夫や試みをしようという色気すらも煩わしいとばかりに、何の状況作りの足しにもならぬ屑のような音をばらまいているだけだ。音楽の出来がどうこういう話は、とうに終わっている。ここに、生きている人間が、ただ音を発している事、ただそれだけの事が尊いのだと、そうした時に無音であっても音楽が聴こえる、という、どこまでも音楽的意志が、自然体であった。音が鳴っていればそれでよい、それは、無音であっても音楽を滅する事にならない、ただし、率先したへつらいだけは許すまじ。

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