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 ロック史を体系的議論から解き放ちながら、サイケデリアの土着性とハードロックの非継承性を論ずる。主要1000タイトル、20年計画、週1回更新のプログ形式。
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歳末放談…

池の水抜いて外来種を駆逐せよ、と云うテレビ番組も…中国を代表とする新興国の経済的軍事的隆盛に内心怯える此の国のナショナリズムの、最早深層ですらない表層意識の敵愾心と被害妄想を掻き立てる事で人気を博しているのであれば…其れは最早…巷で疑問視すらされなくなって日常化している日本礼賛番組(日本語が堪能な金髪碧眼の白人種に日本のあれこれを誉めさせる)と表裏一体でもあり、寧ろより一層直接的にナショナリズム的卑屈な腹いせ根性を外来種殲滅によって代理的に満足させようと云うナショナリズムの貧相という本質の発露に他ならない…日本在来種保護と云うもっともらしい大義名分をいい事に、自分ら人間よりも弱い立場の、ある意味人間によって持ち込まれた何の罪も無い外来種、ただ其処にいるから其処で繁殖しているだけの外来種をいたぶる事で対外勢力への腹いせを深層心理で満足させる…惨めではないのか。自尊心の欠片も無いのか。

年越しの支度に追われ…白昼の眠気に襲われつつ…ようやっと横審が重い腰を上げて、白鵬の、立ち合いでの卑劣な取り口を批判してくれたので溜飲が下がるし、来年の初場所、白鵬が改心するのかどうかが見ものとなっている…相撲の伝統だとかを尊重するつもりもなく拘泥もしない若年層などは、張り手やかち上げが相撲の技として認められている以上どうして其の技を使う白鳳が非難されるのか疑問視する、状況への達観を晒すが…そして、横綱に対して誰も立ち合いで張り手やかち上げをかますのを遠慮すると云う暗黙のルールがあるのであれば其れをクレバーに止めて誰でも平等に相撲の立ち合いで張り手・かち上げをかませばよいとスマートに嘯くのであろうが…そうなると相撲はスポーツか神祇か、と云う、決着が容易でない論点が立ちはだかる…ルールの中でルールに則って勝てばよいのであれば皆が皆平等に立ち合いで張り手かち上げをかませばよいし、そうなるのだろうが…と、此処でもう此の問題もどうでもよくなって…

今年のエポックメイキングは…大統領トランプ誕生と森友問題ではあった…眠いのであまり書けないが…資本家と軍人で成り立っていたトランプ政権は…政権の反グローバリズム的色彩についていけないグローバル企業の経営者からの支持が離れつつある現在…軍人の忠誠心と軍需産業頼みと云う傾向が強まる軍事政権となりつつあり…従って、就任当初の、アメリカによる日米安保破棄乃至は形骸化と米中結託による尖閣危機と云う懸念は、小康状態的に薄まりつつとは云える…と云うのは、軍事色の強いトランプ政権においては日米安保は軍人と軍需産業にとっては継続的に利権と利益が確保された枠組みである事が再認識されたが故に、在日米軍や軍需産業が日米安保の不安定化に賛成して己の利権と役得と利益を放棄するはずがないからである…そんな訳で今はアメリカは尖閣も含めての日米安保を表明しているが…その代償は、アメリカ軍需産業からの言い値で高価な武器を買わされるぼったくり被害を受忍する事であり…アメリカから日本国民の血税を不当に吸い取られる一筋の糸に縋るしか国土防衛が見込めない状況を作った自民党の責任、選挙の度に安全保障上手を自慢げに吹聴する自民党こそが、此の国の安全保障を危機に陥れている事実については過日詳論している。トランプの言動を見れば分かるように、奴は金と身内からの甘言でしか動かないのだから、今後中国が尖閣の中国占領黙認を条件に、日本からアメリカへの入金を遥かに超える利益供与をアメリカに与える事になれば、日米安保などあっさり破棄され、尖閣の中国領有をアメリカが承認する事になりかねず、そうなると尖閣を巡って勃発する日中戦争での武器商人としてアメリカが日中双方に武器を売るゲスな国策すらも、大統領トランプはやりかねないのであるから、こんなゲスな大統領に就任当初から速攻で必死に媚びを売らねばどうにもならない安全保障状況にした自民党の愚行こそがあげつらわれるべきだったのである、2017年は。

森友問題…もう済し崩し的に何も無かった事にされつつあるが…与党と野党の議員同士が幾ら論難し合おうが…其れを裁定する有権者国民が選挙で自民圧勝させているのだから自民が開き直るのも必定ではある絶望的状況…とは云え…此れも過去に詳らかにしたが、天皇を主権者とする帝国憲法の精神を発露した教育勅語を肯定する謂いを大声で公言する人物が民衆の前で逃げも隠れも悪びれもせず出現した事、そして日本会議人脈が与党や維新のまわりで暗躍している事が露見した事は、此の国が本格的に国家主義に傾いている事を民衆に知らしめる画期とはなった。会計検査院は、国有地売却額の算定について合理的根拠を示す資料が今現在存在しないから合理的かどうか分からないと結論付けるが…此れは一見財務省に厳しいようだが実は巧みに逃げ道を設けた日和見裁定であり…案の定、政権側は、資料が無いから合理的かどうか分からないと云う文言を己に有利に解釈して、資料が無いから合理的かどうか分からないだけであって本当は合理的かもしれなかったと云う解釈を押し出すし、野党は野党で合理的ではない可能性を押し出すからこれまた水掛け論であって、問題の本質を明るみにしてくれるはずだった会計検査院の調査も期待外れに終わり…会計検査院によれば財務省近畿財務局のハードディスクにドリルで穴が開けられてまでいたので記録を取り出せなかったとしているが…其処までして組織ぐるみで隠蔽した悪質性が攻められる事さえなく、政権側は問題の責任者追求と云う此の問題の核心への民衆的訴求を誤魔化すように、以後こういう資料紛失が起こらないようにするための対策案ばかりを声高に喚いて責任追及への流れを誤魔化す巧みな露骨的保身には開いた口が塞がらないばかりか、此の自民党政権と云うのが本質的に国民への敵性を有するのが改めて明らかであった。

野党もだらしない。此の売却額を巡っては組織ぐるみで忖度してるのだから与党有利で言い逃れされるのは必定なのだから、どうして野党は、誰の目にも民衆の眼にも明らかな、此の森友学園の反日本国憲法的思想性の問題、そして森友の此の国粋思想に対して自民党の大物議員がこぞって賛意を示していた事実、と云う思想問題を国会の場であげつらって自民党を批判しないのか。森本学園は日本国憲法を否定し、日本国憲法下にある教育基本法を否定し、特定の外国への罵詈雑言を生徒に教育し、主権者天皇への命の奉仕を強要する帝国憲法の精神を発露させた教育勅語を肯定し生徒に教育する事から、此の学園が日本国憲法を否定する、主権者国民を敵とした教育組織である事は思想的に明らかである。そして、此の学園の教育方針に賛同して推薦文をパンフレットに寄せた自民党議員の名前も明らかになっている事から、自民党議員が日本国憲法を否定する所業を露わにしたのも明らかである。此の事を以て自民党議員の思想的敵性を広く国民に向けて「雄弁に」訴えれば、自民党に逃げ道は無かっただろう。ただし、「雄弁に」と云う条件は付くが…

政権安部は森友問題発覚後、将棋で言えば王将の逃げ道を確保するかのように、思想問題で責められるのを予め予測して、つまり思想問題で責められたら逃げられないと恐れて、早速「教育勅語を、日本国憲法に違反しない部分に限り援用する事は妨げられない」などと閣議決定するが…そもそも教育勅語の骨子は日本国憲法に違反する中枢なのであって、教育勅語の中の文言をわざわざ援用すると云う事は、即ち日本国憲法に違反する国家=天皇主権なのだから、此の閣議決定は詭弁且つ欺瞞も甚だしく、逃げ道にすらならず、従って、此の教育勅語を称揚した自民党議員そして安部総理夫人は、日本国憲法に違反し、憲法遵守義務を怠った公人としてその資格を剥奪されるべきなのである。野党としては、国有地売却額、と云う客観的事実を起点にして問題を批判した方が自民党を追い詰めやすい、しかし思想問題の方は王手をかけにくいと踏んだのだろうが、雄弁への自信の無さに流されて予め思想問題を避けた逃げ腰が結局此のざまを招いたのである。国会議員たる者、売却額のような数値を末端官吏のようにあげつらうのに汲々するのではなく、堂々と思想問題を論理的に理性的に雄弁に国民に語り、自民党の非をあげつらう議論を惹起する事こそが仕事である。

雄弁と云えば…直近の衆院選直後の国会での代表者質問での…立憲民主党の枝野代表の初演説…何とか確認してみたが…誠に、実に、よかった。近年稀に見る、歴史的名演説であった、と声を大にして訴えたい。安全保障、雇用関係での自民党の虚言を的確に指摘し、更に、小生が何度も俎上に上げていた自民党憲法草案での、基本的人権条項に対する破壊的制限について、実に明確に、論理的に、致命的に、決定的に、噛んで含めるように分かり易く其の非を指摘し、小生が過去に自民党憲法草案を批判した論旨とほぼ同じ事を雄弁に、力強く国民に訴えていた…其の内容を知った小生は…熱く感涙に咽ぶ事しばしなのであった…此の事は今年最後の希望ではあったが…しかし、枝野氏の演説の、自民党の国民敵性を炙り出す、自民党にとって致命的な、寸鉄を射る論理的言葉の数々は、マスコミにおいては恣意的切り取りによって其の言論の命は抹殺されており…ほとんどメディアや民衆の間で物議を醸す事は無かった…物議を醸してしかるべき名演説であったのに、其れが起きなかった事は、受け手のメディアや有権者国民の責任であり…絶望的ではあった。枝野氏によって、自民党憲法草案における人権条項制限について致命的に批判された総理安部は苦虫を噛み潰した顔をしていたが、其れに対する答弁では、「今は内閣総理大臣として答弁する立場なので、自民党が作った改憲草案について答弁する立場ではない」などと、いつもの、総理と総裁の立場を自己都合で分けては答弁を逃げる貧相に終始していた。

森友問題でもう一つ気に掛かる事は…検察などの司直が此の問題について動いているが…検察や財務省は政権に忖度して、結局は、役人の末端の担当者と其の課長レベルの、要するに組織の末端の人間が、国有地売却額の不当処理の責任を、蜥蜴のしっぽ切りで押し付けられて一件落着、にされやしないか、と云う危惧である…財務省は組織を守るため末端の人間を犯人として検察に差し出し、検察も其れを受け入れる阿吽の呼吸、忖度で事が処理されやしないか、と云う危惧である…此の状況において、権力は其の理不尽で利己的な実相、とても公的とは云えない実相を剥き出しにするであろう。即ち…権力上層部は、末端の下層部に対して、たとえ末端の人が、上層から命じられた仕事に対して、社会的異議を感付いたとしても、上層部は其の権力を使って、要するに「お前も組織の一員なのだから、上層部権力によって組織から排除されたくなければおとなしく上の云う事をきけ。なぜなら上層部の命令は絶対なのだから。」、と云う理屈で、下層部に其の仕事を強要させるだろう…こうした命令は有形の文書や音声の場合もあれば、無形の、組織的雰囲気、忖度する事を暗に強要する雰囲気の場合もあるだろうが、命令の内容だけは当の末端にとっては明白なのである。しかし、一旦其の仕事が社会的に悪だと社会的に認知されれば、上層部権力は、権力に従った下層部に対して、「お前は組織人である以前に社会的な一人の独立した人間なのだから、一人の人間である以上は、善悪の判断くらい出来るだろうし、社会的におかしい事を強要されても抗う事が出来るし、抗う義務すら在る。しかしお前は其れを怠ったのだから此の社会的に悪い仕事を実行したお前に其の責任は在る」などと云う理屈で、下層部を責任者として差し出すのである。上層権力者は、組織の保身を分水嶺として、現場の実行部隊である下層の人間を、「組織人としての責任」と「社会的意志を有した独立した人間としての責任」に、都合よく恣意的に使い分けて、使い捨てて、組織の、権力の保身に向かうのである…

此処で括目すべき権力の卑劣さ、其の巧妙なメカニズムとは…組織人としての責任と云う前近代的封建的論理を一貫して云うのではなく、個人として社会的に意志が独立した人間と云う近代的な概念を都合よく利用する事で、前近代的封建的制度を補強し…即ち、近代的人間概念を利用して前近代的封建制をバージョンアップさせた国家主義を成立させるのである。即ち国家主義傾向である此の国における権力とは、責任を取る主体ではなく、責任を取らない実力であり…戦前戦後も変わらない象徴天皇制の実態としての、中心なき権力による大いなる無責任体制なのであって…財務省の末端の役人が、上層権力の命令に従ったがばかりに、あるいは無形の雰囲気に飲まれて忖度したが故に、結局は上層権力による理不尽な使い捨てにされて、やり場のない無念の涙を飲む事が無いよう、祈るばかりである。

大晦日12/31は休載し、次は来年1/7です。

柊に雀隠れて聖し夜

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仄々斎不吉
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自己紹介:
 数寄の天下を獲らんがため号するは、仄々斎不吉。

 三千家(裏千家・表千家・武者小路千家)及び諸家茶道流派に例外無き教条点前に豪を煮やす一方、近代数寄者(益田鈍翁、高橋掃庵等)以上に見立ての幅が広がった現代茶会に更なる侘びの新風を吹き込むべく研鑽を積む。

 利休の、無産有産といった階級をも併せ飲む侘びの骨頂に根ざしながら、そうはいってもありがちなブルジョア金満足だけは厳に慎みたい労農茶人。

 草木に臥してなお風雅を愛でる仲間であるために、茶の湯だけでなく、路上観察、テレビ跋渉、音楽及び納豆評論、 30人31脚批判もこなす趣味人にして愛陶家。 猫舌。


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