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 ロック史を体系的議論から解き放ちながら、サイケデリアの土着性とハードロックの非継承性を論ずる。主要1000タイトル、20年計画、週1回更新のプログ形式。
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愚者の自滅

生き馬の目を抜く政局…昨日の裏切り者が今日は敵陣で幅を利かす…それにしても、おいおいっ、あの馬鹿一体どうしてくれるんだよ…つくづく頭悪そうだなと思っていたがまさかここまで頭が悪いとは前原は…民主党っていうのはほんと頭悪くて政治的無能なのは分かってはいるし、民衆と云うのは、其れなりに一筋縄ではいかぬ苛酷な処世を生き抜いているのだから、表裏を使い分けて事態を手中に収める処世上手の余裕を礼賛しこそすれ、杓子定規な原理原則のきれい事を訴える上っ面のみで、裏で上手い事やる器量の無い余裕の無さを見透かしては嘲笑にするのが常なのだ…其れでも最低限の原理原則としての言論の自由は侵してはならないと云うのが、大衆迎合とは峻別される政治の有効性であって…国会の場で自民党の憲法草案の21条について民主党の山尾議員がきちんと論理的に批判していたから渋渋支持していたが其の山尾議員も下らぬ私的問題をあげつらわれて離党したし、どうにも救い難い程馬鹿な政党ではあるとは云え…まさか自分の保身もまともに出来ない程馬鹿だったとは…党の保身も出来ないなら国の安全保障など出来るはずがないと保守勢力や民衆から嘲笑されるがオチで、救い難い程情けない惨めな連中である…無論…其れなりに…追い詰められた前原の心中も理解できないでもない…此のまま選挙しても民主党は惨敗で恐らく議席は三分の一程にまで下落、その分共産が微増し自民が微減して、民主党の大幅下落分と自民党の微減分を小池がゲットして、世襲封建保守ファシスト=自民と、世襲ではないスマート新興保守ファシスト=希望の党の二大保守が茶番の対決を通じての馴れ合いによって此の国の全体主義化が加速しリベラル勢力はじり貧になる事は、もう各地の情勢分析データから明らかなのだろう…従って、いっその事表向き反自民である小池に加担しておいて小池の躍進に恩を売りながら安部一強を阻止すると云う大目的だけは達成しつつ、民主の大多数の議員、即ちリベラルの意志に殉ずる肝の据わった覚悟は無いが今更自民にも行けない中途半端な保守的連中の大多数(国家主義としての保守という大上段の大声も挙げられないような、単純に小さな己の保身のみに汲々する卑小保守)の、議員としての命脈を希望の党の中で温存させてやりつつ、いずれは小池失脚の機を待って小池保守を蝕む悪性腫瘍としてのリベラル復権の火種を仕込む、今は其のための文字通りの雌伏の時、と云う前原の苦渋も分からぬでもない…ただし、民主党のそんな中途半端な烏合の衆が小池失脚の狼煙を挙げる能力も勇気も無さそうなのは目に見えているが…しかし、烏合の衆には烏合の衆で使い道がある訳で、小池保守にとっての不純物としての役割は、其れなりにじわりじわりと小池保守体制の罅割れを増やす役目ぐらいは期待してもよかろうが…そうでもしない限りは自民一強あるいは二大保守一強による現状悪化は免れぬとする悲愴なる判断も分からぬでもない…

しかしだからと云って…小池に恭順の意を示して軍門に下るにしても…其の恭順の意が疑われないようにするために、家臣(民主党議員)と兵隊(支持母体=連合)の首を全て差し出すのは致し方ないにしても、いざとなったら帰るべき城に火まで付ける事(衆院で民主党自体を抹消する事)は無かろう…小池と前原と連合との密会で、小池が出した条件が、家臣、兵、城全て差し出す事だったのかもしれないが…だいたい…密室でどんな密約を結ぼうとも…城(党)を焼き払い兵力(連合)を小池に差し出すから、家臣(議員)全員の命を安堵するよう密約を結んだところで…小池にしたら…家臣も兵も城も差し出して来た丸腰の裸の無力の無能な男との約束を破った処で、何かしらんが自分からそんな無力になってしまった人間から小池が反撃される心配はないのだから、安堵を約束した其の口先も乾かぬ内に、小池が、自分の家中にとって害を為しそうな者の首を斬るとまで行かなくても召し抱えるのを拒否するのは寧ろ当然ではないか…小池にしたら…民主丸ごと受け入れたら、せっかくの新党が、大衆への不人気が決定的な民主党と同一視されて足を引っ張られるのは当たり前なのだから、小池家中に仕官したいなら踏み絵と云うか思想的転向を要求して、右翼的思想浄化の条件に適った者のみを小池家臣(外様として監視と冷遇対象ではあるが)として登用するのは、至極尤もな話である。そんな事も見通せず、独りよがりな誠意に没入して何もかも、まだ味方ではない敵の敵に何もかも差し出して、徒に敵将小池の憐憫に訴えるにまで墜ちてしまった前原などはせいぜい産経とかの物笑いの種であって、憐みさえもたいして期待できないではないか…じり貧ならじり貧なりに知恵を出して駆け引きするぐらいの機転も利かせずに、まあ時間も無かったのだろうが、兎も角愚かしくも小池に生殺与奪の権を全て与えておいて、一体何が交渉できると云うのか前原よ…交渉と云うのは対等の実力があってこそ成り立つのであって…一切を差出し軍門に下った以上…敵方に好き勝手に扱われ、選別と排除のもてあそびの対象にされ、いわんや先に脱走して小池家中の重臣になりおおせた裏切り者の民主家臣が首実検奉行を仰せつかり、後から投降して来たかつての仲間を見下し顔で値踏みさえしてくる二重の屈辱と嘲笑に付され…選にあぶれた民主党リベラル残党がマスコミから面白半分の掃討戦の対象にされて、そこらの村民(民衆)に落ち武者狩りを煽り立てるが関の山であろう…だから…要するに…家臣と兵は差し出すにしても…城まで焼くことは無かったのだ…小池陣中に逃げ込みたい奴はそうさせればよい…いっその事支持母体もくれてやってもよい…ただし、小池家中が民主丸ごと引き受けるなどと云うのは有り得ないと云う先見の明ぐらいは働かせて、衆院の中に民主党と云う形骸だけは残しておけばよかったのである…党を割ればよかったのである…党自体まで潰す事は無かったのである…参院に残留しているとは云え…そうすれば、安部一強を阻止する(表層的)反自民政党の躍進に資する事も出来るし、民主党としても中途半端な保守連中と云う不純物を小池に押し付ける事で、リベラル政党として純化した、右翼勢力に対する対抗軸が明確化するのだからある程度の議席は確保出来るだろう…残留民主党の議席は現有の80幾つから、まあ10~15議席まで減るだろうが、其れでも、自公維新合算で過半数割れするような選挙結果次第では小池との連立をちらつかせてキャスティングボードも握れるかもしれないではないか(維新の動きは油断ならぬが)…金と権力と天皇しかよすがの無い右翼勢力と違って、リベラル政党の存在意義と云うのは基本的人権と国民主権と云う寄る辺なき意志だけなのだから…民主党は…超新星爆発みたいに弾け飛んだとしても、微力ながらも爆発後に残留する確かな白色矮星として、リベラルの小さな灯を掲げ続ける事に意義があるのであって、其の灯すらも吹き消して逃散したとあっては、全体主義の闇に抗する灯が全く無くなるのだから、国民に対する背信の罪はデカすぎる…闇夜の嵐の灯台として、たとえ無力で小さくあってもリベラルの灯は絶やしてはならないのである…其れなのにあの馬鹿はさっさと吹き消しやがって…まあいずれにせよ小池が元民主党リベラル派を家中に入れる筈も無いのだから、残留リベラル派は結集して新党立ち上げしかなかろう…其の動きも少しあるようだが…一体どうなる事か…無所属だと比例復活がないのだから此のままだとリベラル系が全滅するだろう…もし其のリベラル新党が出来ないのなら…此の国の衆院の勢力から、国民主権と基本的人権を第一義とする中道左派としてのリベラル系が一掃され、国民の選択肢は、極右と極左しかなくなるのだから…極右は国家主義的資本主義的全体主義だし、極左も基本的には共産主義型全体主義として、資本主義型全体主義と結果は同じになる可能性は拭えぬから(委員長志位が、あの柔和な顔立ちの裏に、毛沢東やスターリンやポル・ポトや北のきれいなジャイアン的本性を隠している、と云いたい訳ではないのだが)…民主党リベラル残党は至急、新党を作りなさい。

もう一つうがった見方をすれば…案外其れが真実かもしれないけれども…元元、民主党と共産党との連携に憎悪を煮やしていた前原…彼の所領の京都選挙区では自民との対決よりも共産との対決の方が熾烈な訳だから共産との連携に忸怩たる思いを抱いていたと推察できるし現に代表に就任してからは共産との連携に否定的な言動を明らかにしていたし…元元前原は民主党右派あるいは中道右派としてリベラルとは犬猿の仲であって…そうであってみれば、二大保守政党の確立によって安部一強を倒しつつ前原が考える中道右派政権の樹立を目指すために、思想的にも選挙区的にも前原の敵である共産党との連携を進めた、前原にとっての怨讐の敵=民主党リベラル勢力の壊滅を狙っての内ゲバとも取れるだろう…小池がリベラルを取らないと分かった上で、民主党の総会では全員公認を目指すなどと二枚舌を使って曖昧な希望を煽ってから民主党壊滅を済し崩し的に承認させておいて、事後にリベラル排除を通告、しかもリベラルが籠城する城まで焼き払った上で…と云うリベラル潰しの首謀者前原…仮に予め画策してそうなったのであれば其れなりにしたたかだが、背信以外の何者でもない確信犯の詐欺師である…(しかし…所領の京都で共産党の選挙協力乃至は候補者調整が出来れば、其れなりに前原にとっては好都合だとも思われるが…そう考えれば、前原の共産嫌いはやはり専ら思想的なものなのだろうか…)

それにしても…此度の事での前原の罪はもう一つある…其れは…大衆に人気のある小池によってリベラル派が「排除」される事がマスコミによって殊更に喧伝される事によって…大衆に人気のある小池の言動が日本社会での承認と同化して、社会的に「リベラル派」は「排除」されるべき対象であると云う既成事実あるいは社会的承認の成立に加担した事である…此度の件によって…本来、誰よりも国民の側に立って、国民主権と基本的人権を旨とするリベラル派が、国民の敵として排除の対象になる事が、社会的にも公的にも承認された事実を作ってしまった事である…此の罪はあまりに大きいし、全体主義成立への加速の契機として恐ろしく効いてくるだろう…其れと云うのも…小池の下に行きたい奴や受け入れられる奴だけをさっさと行かせればよかったのに、迷妄なる情に流されて、全員受け入れの由を、政治的手腕に長けた小池に恐らくたばかられて、愚かしくも密約してくるから、小池に、「選別」の権を与え、更に「排除」の権までわざわざ与えてしまったが故である。此の事が、取り返しのつかない政治的失策である事が、後になって明らかになるだろう…悪夢だ…小池新党が民主党のリベラル派を選別・排除する、と云う個別的事象が、小池人気と云う大衆からの承認によって、社会的に正当化されたから、今後は、もう、此の社会においては、リベラル派は排除すべきもの、と云う刷り込みが実施されてしまったのである…フランスでもアメリカでも、市民革命前後の混乱期においてリベラルと云うのは嘲笑と弾圧の対象であったし、ドイツや日本における全体主義成立の前兆としては、まず、リベラルとか自由主義と云うのが、真っ先に嘲笑と弾圧の対象となるのは歴史的事実である…此の歴史が繰り返されようとしているのは明白だ…其のパンドラの箱を開ける鍵を、前原が小池に渡して、小池が躊躇なく開いたのだ…落ち武者狩り=リベラル狩りが始まったのだ…此のリベラル狩りの下地は自民党が作ったし、無論、民主党の政治的無能による責任は救い難く大きい。

前述で、小池新党の事をスマートファシストと名付けたが、此れが、自民党の世襲封建ファシストとどう違うのか、は後日説明したい。たちが悪いのは小池のスマートファシズムの方である事を予告しておく。そんな危険な、自民党よりも悪質な可能性の高い小池新党に加担しなければ安部一強は倒せないと云う悲劇よ…転がる石のように…。都知事としての小池は…ダイバーシティ(多様性)と云う事を涼しげに云うが…其れはわざわざ英語で云っているのが顕示するように、対外向け、白人向けの美辞麗句に過ぎないのであって、国内にあっては小池が政治的多様性を認める事は「さらさらない」事が明白になった…リベラル派を排除する小池が吹聴する多様性というのが、虚飾のための欺瞞である事も露わになり、其の実態は自民や維新と同じ国家主義的利己主義的反社会的勢力として、お門が知れた、馬脚を現した、地金が出たのだ。小池新党が維新との提携を決めた事も、日本会議を底流とした極右連合の成立であって、従って選挙後は同じく日本会議を支持基盤にする自民とも馴れ合いも含んでおり…小池は今は原発ゼロ、消費増税反対を掲げて自民との対決色を出しているが…日本会議をバックに持つ維新、小池、自民の三者は同じ穴の貉…二大保守政党などと云うのは茶番で、保守が幾つに分かれようが中身は同じだから直ぐ合体できる単細胞の右翼全体主義…右翼だらけ国家主義だらけの此の国…そんな全体主義国家の成立に、あの前原は一躍加担したのだから其の罪は万死に値する。

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