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茶会記お流れ
震災当日(?)でも来日公演をきっちりやりおおせた云々はどうでもよろしいのだけれどもNHKのソングスで放送されたシンディ・ローパー、その動きが、ショウビズ的な訓練に盲従したことによる賜物とは隔絶して、全く洗練されていず、ステージ狭しとやりたいように野蛮にブルブル場違いに動き回っていた様が、成程、この御方ならば地震だろうがなんだろうが歌うのだろう、と思わせた。NHKのスタジオで、エレキ大正琴のような楽器を弾いており、小生の創意を先に行動に移された感が強いが、彼女が弾くエレキ大正琴は音量が小さく、小生が欲する演奏スタイルとは異なるからまだ安心できる。
震災後の政治、文化状況の惨めな動きに関しては言い出したらきりがないので今宵は割愛するとして、気にはなるのは、震災の影に隠れてあまり取り沙汰されず進む角界の粛清のような力士解雇の嵐である…などと書いていたら熱血!オヤジバトル決戦ライブなるものが始まった。中高年の方々の生ぬるい懐古趣味のロックカヴァーを聴かせるのだろうと邪推していたらCCRのカヴァーなども始まってげんなり…相撲はスポーツではない。プロレスと同じ、ただの見世物興行である。民主主義的情報公開の上で公認された規則に準拠しながら勝ち負けの様を記録記憶する悪しき近代文学的解釈なるスポーツとは異なる原理のものであった、少なくとも江戸時代までは…。相撲観戦などといえば喧嘩しにいくようなもので傷一つなく長屋に帰ると男の恥であったし、不滅の大関雷電などは土俵上で相手力士を投げ殺す、悪態つく観客の馬子の首を引っこ抜いて殺す、その様が文楽かなんかになってやんや喝采といった出鱈目浮世の太平であった。品格などという、生噛りの生ぬるい文学的概念が入り込む土壌は一切なかったのだろう。戦後、横綱大鵬などが品格ある横綱像を文学化してしまい、江戸的な感性の持ち主朝青竜が排斥された後、白鵬関が改めて文学的横綱像を継承(大鵬がロシア人の混血、白鵬がモンゴル人、いずれも共産主義圏の人、が横綱の品格に関わった、と考えるのも邪推だろうと思いつつ)…力士らが自分らの生活を守るための八百長の何が悪いのか、自分にはさっぱり分からぬから徒な粛清に見える…任侠とは関係ない、クスリや強請に精を出すヤクザに金が渡る仕組みはよろしくないとは思う。
今、全てとは言わないが多くの平時の公務員が生み出している途方もない無駄、誰も読みはしないし読んだところで何にもならないパンフレットや文書(「何々の拡充」云々…)、役に立たない計画や巨大建造物の全てこそ、この国で生み出されている芸術ではなかろうか。如何なる芸能芸術学術も何らかの経済的寄与に貢献しなければ存在が許されぬ昨今であればこそ、そうした経済的大衆的要請に振り回されることなく粛々と生産される、ぎりぎりまで面白くないし何の滋養にもならぬ公務員の生産物こそが、真の芸術といえる。いっそのこと、日本国家や地方公共団体の全ての仕事や産物を芸術だと思えば、それらが何をやろうとも気持ちいいし、芸術の代償だと思えば税金払うのも腹が立たない。巷で雨後の竹の子よろしく垂れ流されるチャリティー歌唱の、媚びに媚びた生ぬるさなんぞよりは、国民や県民のためだと口では言いながら決して見事に役には立たない公務員の仕事ぶりのほうが、はるかに、芸術のあるべき不毛さを体現している。自衛隊や消防は役に立つじゃないかという向きもおられようが、以前にも申し上げたが、あのような、上官からのしごきに耐えるのを自分に課して恥を知らぬ、精神の膠着した玄人集団からの救助を、断固として拒絶する日々の修練が、破綻した成熟した市民たる小生をして必要と痛感する…急性アルコール中毒で意識せぬまま救急車のお世話になったこともある自分なれど、さような未熟からは何とか脱却したい。
益子や笠間の窯業地が大きな被害を受けたと聞くが、ささやかながら愛陶家としての小生が最も気になるのは福島の焼き物である。福島または会津は、東北でも有数の焼物の産地であり、小生もいつか現地調査したいと思っていた諸窯は、今、どうなっているのか…原発避難区域になっている可能性もあり、それでも小生としてはいずれ行かなければならないから、保身と物欲との間で葛藤している。藩窯の相馬駒焼の、あの渋すぎる鉄絵の馬…窯だしと同時にピンピン音を走らす魅惑の青磁貫入…大堀相馬焼、会津本郷焼、そして、三重の四日市とは異なる、諸星の漫画に出てくる、黄泉の光を浴びてそうなった元人間の土くれのような謎の万古焼(田島万古焼?)…福島の焼き物の情報が無いが、復興のため云々は関係なく、自分が欲しいからいずれ行くつもりである。
茶会記を書くつもりでいたから、書くつもりでロック音楽をちゃんと聴いていないし、先ほどまでの贅言が過ぎ、タモリ倶楽部が終わると本題に入る体力もないのでこの辺で。ミュージックフォーカスという番組で、うまい棒に仏像を彫る御仁が現れた!。何にせよ、蜂蜜でローストした胡桃をつまみに杯を重ねるスコッチがうまい…江戸の人々はその辺の熊さん八っつぁンでも飲み代に困ったら天狗やら仙人のコスプレして小銭を稼いだというがアキバあたりのコスプレイヤーの方々も、東京電力や政府の作業服を調達してコスプレする時期が来ていると思う。多分、時期をおいて、政治家の物まねを見せるニュースペーパーというコント集団あたりが、作業服着た枝野氏の物まねをするのだろう。
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