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 ロック史を体系的議論から解き放ちながら、サイケデリアの土着性とハードロックの非継承性を論ずる。主要1000タイトル、20年計画、週1回更新のプログ形式。
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自己検閲を超克した事後報告

前回の投稿内容…鋭敏な読解力の持ち主であれば、前後の脈絡において辻褄の合わない不自然な箇所がある事を見抜いておられると思われ…前回「そんな折に宇多田のone last kissをのめり込むようにして聴くと破滅的な勇気が訪れる危ういヒロイズムに誘うから油断はならず…武器を持たされるような高尚な役回りは与えられない使い捨ての軍属扱いだろうが…などと明るい光の中へ突入するようにして割り切ってしまう、所謂特攻隊員の莞爾とした笑顔が安部公房の「他人の顔」のように自分の顔に張り付く想念にも襲われ、「吹いていった風の後を追いかけた 眩しい午後」」と云う一節の、「軍属扱いだろうが…などと明るい光の中へ」の中の「…」が自己検閲で抹消した部分であり、此れが無いから前後の脈絡が不明であった。其処には何が書かれていたのか…数週間前の事ゆえ、実は執筆当時の心的熱気と共に、内容も忘れかけ、うっすらとしか思い出せないのだが…懸案の「…」の中身を思い起こすと…軍属扱いだろうが、仮に武器を持たされる事があったら、敵国自国の区別を問わず心身ともに体制側の役割を果たす戦場での指揮官的存在即ち職業軍人を真っ先に標的にしていっその事攻撃するしかない…と、窮屈に思い詰めたのであった…あまり銃の仕組みには詳しくないものの、安全装置を外し、撃鉄を起こす?自分の所作が(戦場で、リボルバー式の拳銃など役に立たないので支給されるとは思えぬが)、反芻される宇多田の歌に励まされながら、覚悟の決まった澄んだ明るい眼差しで微かに笑みを浮かべながら狙いを定める小生によって遅滞なく行われて決行せんとする妄想に反復的に取りつかれ…改めて、破滅的勇気を与えるが偏狭な緊張をほぐす笑いが足りない宇多田への没入を反省する、と云った具合であった…事此処に至っては、自分を殺す体制に従順であるよりも自分を殺す体制に歯向かう事に自分の命を使うべきだと…こうした記述を公開するのを思いとどまった理由は…自分の標的にされた人間にも自分と同じように其の人を大事に思う他者がいる事を想像する博愛精神による罪悪感もないとは云わないが、寧ろ、テロ予告ですらない妄想じみた潜在的な敵愾心の吐露なれど、将来的に国家権力に探知されて予防的に逮捕拘禁されるのを恐れた保身に走った気もするが…ただし…今になって思う事は…目先の職業軍人、恐らく上官となる正規の自衛隊員を真っ先に攻撃して自分も攻撃されて死ぬ、などと云うヒロイズムへの没入に対して、腑に落ちない思いの方が強かった事が、結局、自己検閲に至らしめた無意識の要因なのだろう…結論を云えば、面白くない、と云う心境に達し、面白くない事に命をかけるのは面白くないから、件の攻撃に走る事は控えよう…と云う自覚的結論に、時を経て達したのであった。危地死地において爆笑の一泡を吹かせる事こそが数奇風流と云うもの…事物ごとに固有の無の根源から沸き上がる泡の如き笑いは、人の存在を殺めて否定するサド/マゾ路線上の皮肉の収容所から逸脱して、全ての存在を肯定するだろう…其のためにも、仮にそうなった時に戦場で面白い創意工夫を炸裂させられるように泰然自若とした心構えを日頃から涵養したいものだ。ただし、船倉での溺死だけは御免被るから、其の時は脱走もやむなしか…。

次回は9月25日です。

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