ロック史を体系的議論から解き放ちながら、サイケデリアの土着性とハードロックの非継承性を論ずる。主要1000タイトル、20年計画、週1回更新のプログ形式。
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「guitar slim/the things that i used to do(1955)pcd-1909」熊五郎
子をめぐる環境についての事例の続き。自分の体験を論拠にしてしまうほど厚かましくなれないが思えば小生が初めてマクドナルドに入店したのは大学生になってからであって、無論親とマックに入店した経験など皆無であるが、そうすると生後まもなくからマックに入り浸る子の存在というのも、最早たいした事ではないのだろうと思いつつもふと気になってしまう。乳母車に鎮座する時分からママ友グループに巻き込まれて入店というのはママ友らの主権に帰する事ではあるが、いつの頃からなのだろうか、親の同伴無しで、漫画雑誌リボンやコロコロから抜け出たようなチャらいファッションの小学生らが5、6人で入って来る事もしばしばだ。学校帰りの彼らはバーガーセットを購入する資金力も潤沢であるらしいのも羨望の限りである。さらに単に小腹を満たすだけではなく、マック内で、こしゃまくれた女子のグループは学校ないしは塾の宿題をやり始め、男子のグループは携帯用ゲーム機でピコピコやったり少年の心をくすぐるキャラクターが緻密に原色でコロコロ的に描かれたカードゲームに夢中の様子である。マックがそういう場所であるのは今更驚くべくもなく、マックに限らずファミレスやファミリー向け価格破壊回転寿司屋の内装外装の大々的幼稚さは、保育園や幼稚園がそのまま住宅メーカーの工場で大量生産されたが如きである。こういう幼稚さを表すとき、たとえばプラスティックのような、という直喩が使われたりするが、19世紀の万年筆なんかに使われた樟脳の古格たるや侮り難いし、なんとなればしきりに正倉院展で持ち上げられたり日の本の伝統工芸界で一大勢力を誇る漆(ウルシオール)も炭化水素系高分子である。
自分や家族が今後如何に生きるべきかしか関心が無く、それすらも危うい小生は、自分より年下の他人の子供が如何なる教養環境にあろうともどうでもよく、たとえ子らの今後の人格形成とやらが政治経済的に自分の人生に影響を及ぼすかもしれなくても、そこまで気にするのも余計なお世話だろうと慎みたい。しかしながら自分が小学生だった頃は、土地が田舎だった事もあって、無論マックやマックで食べる金などありはせぬからか、学校から帰ったらすぐさま家で読書か宿題、あるいは近くの山に分け入って何かしら建築や修行や冒険めいた遊びに興じていたものだったな、と、同じマックでつまらんものを食いながら思っていると、ふと、NHKの、いささか失笑の的である番組と、その欺瞞が鼻に付く番組の計2番組を思い出した。(次回に続く)
来週の土曜日日曜日、多分、よっぽどの事情が無い限り常滑に行くので休載するだろう。常滑では、たいした収穫は期待していないが、このブログを見た方で、常滑焼に興味がある方、現地で会いましょう。
ギター・スリム。ミシシッピ生まれ、ニューオーリンズで活動。歩みを進めれば足の裏に黒く濃厚な、人種が重油と化したようなものがごん太の糸引いて粘るもったり感が凄まじい土地柄もあってか、ブルースもジャズも分け隔てなく肩組んで土埃を上げる。その懐で酸いも甘いもかみ分ける噛み付きかねない獰猛野卑な歌に遅れをとらじと演奏も熱く、さして珍しいものではないといわんばかりに自ずとリズム アンド ブルースがご近所徘徊するし、オーソドックスなブルースが直接ソウルでもあった黒い坩堝をたぎらせて憚らない。吐き捨てるような歌唱。いや、演奏はさほど熱くはない。ソウルはまだしも、例えばカーティス・メイフィールドのような後にニュー・ソウルと呼ばれる音楽がいかにもファッショナブルで軽薄に聴こえてしまうのも、その価値はどうあれ、ブルースという紐帯を留め得なかった所以であろう、と、ギター・スリム(あるいは空海)のようなルーツ(根本)に出会うと腑に落ちる。なぜいきなり空海なのか、は秘密曼荼羅十住心論でも読んでもらえば分かる。
eddie “guitar slim”jones:leader, guitar
robert A. “bumps” blackwell:leader
frank s. mitchell, roosevelt paul brown:trumpet
jseph hennry tillman, charles burbank, oeth mallard:tenor saxcs
gus fontenette:alto sax
luther hill jr:sax
ray charles:piano,arranger
lawrence eddie cotton:piano
lloyd lambert:bass
oscar more:drums
a & r:johnny vincent, art rupe, bumps blackwell
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