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 ロック史を体系的議論から解き放ちながら、サイケデリアの土着性とハードロックの非継承性を論ずる。主要1000タイトル、20年計画、週1回更新のプログ形式。
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「francisco lopez/untites #91(1999)」 2010年7月4日 監視


 下線部追記。 

 連日の高湿度のためなのか慢性的な疾患なのか、そして風邪が減衰しつつ長引き、恐らくクーラーによる筋肉の冷えの影響も大きいと思われるが、兎も角、鉛のようにだるく、体調が悪い…。クーラーを26度にするとすこぶる寒く、しかし27度にするとすこぶる暑い三菱製クーラー、26.5度に設定したいが適わず、臍を噛む思いだ…。三菱のエアコンはタフだがうるさく強力すぎる、対して別室で使っているダイキンのエアコンはツボを押さえた繊細さがあり、よい…。そして、小生の車庫入れの時には、いつも、向かいの一軒家の熟年男性が、カーテンを開けてしつこく、小生が部屋に入るまでジッと監視してくる…心がおかしくなりそうだ…監視を察した時に、何度か、こちらからも熟年の方をジッと見続けてやったこともあったが、向こうから目をそらす事無く、執念深く小生を観察してくる…怒鳴り込むべきなんだろうか…。いずれにせよ理由も無く追い詰められている…無論、理由があって納得しているのならば追い詰められていることにはならぬのだが…。
 全く身に覚えの無い宴会に出席させられることになり、今更断るのも幹事の人に迷惑がかかるし何よりそういったちょっとした手続きでもひどく億劫なので、ずるずると参加。送迎バスに揺られ、ホテル的な大きい会場に拉致された…と思ったら、小生が祝言を挙げたところであった。7~8人程度が一組になって丸テーブルを囲む、そういった丸テーブルが幾つもあるパーティ形式。案の定、いつの間にか小生が居るテーブルに居た他の人々は立食パーティ的混雑のどさくさで権勢家や能力家に酒を注ぐ仕事をこなすためいなくなり、権勢も話題力も一切無い小生一人、丸テーブルに座って無言…飲食…不動…悪目立ち…。同じ会場にいる参加者に何の興味も無いのが露骨に態度に出てしまう小生が引き受けるべき、必然的な状況である…。
 鬱屈していない時期は皆無の、低調極まる小生なれど、時として、ギュむっと心が鷲掴みされることもある…社屋の最上階に、とりあえず約束守りました的なつまらん茶室が新築されているが、茶室に至るまでの飛石脇に、夏目漱石の脳ほどの巨大なカサが笹原からぬきんでた、、真っ白のキノコがぬけぬけと生えていた。梅雨の雨をいっぱいに吸って!おおお、この巨大な白いキノコを、床の間にしつらえる茶花として用いたらどうだろう…、備前の鶴首、あるいは砧青磁の花入れにこのキノコをぶち込んだらさぞ面白かろう、少なくとも茶の湯でキノコを使ったことなど、聞いた事は無い…当代随一の花人、川瀬敏郎といえども、キノコは生けたことあるまい、ましてや金満池坊なぞ…。種々の想念がぐんぐん、夏雲のように盛り上がるではないか…。その日はお助けしそびれたが、もし翌日、まだそのキノコが生えておれば、早速お助けして、県内に住まう先輩に電報でも打って茶会に誘いたい、そして共にキノコを愛でたい、ケージでも聴きながら…そう思っていたが、翌日、件のキノコは排除されていた…茶会に使われたのなら本望だが、どうせ、下らない、会社のお稽古茶道(上田宗箇流!)なのだから、そんな才覚など期待できまい…。気持ち悪い、などといった幼稚な美意識によって、あの禍々しくも高貴な、白く大きいキノコは排除されたに違いない…。仕方が無い、自分で、山で、キノコを探しに行くしかない…。

 王道なきロック史低迷編。フランシスコ・ロペス。アメリカ。1999。CDがCDケースに入っているだけ。ジャケットなど、無い。どうでもよいのだろう。通常、多くの人々が音楽を聴くような音量設定では、まず、このCDからは音は聞こえない。最大音量に設定して初めて、不安を殊更にあおる、ひたすらゴモゴモいう電子音がごくごくわずかに聴こえる。スピーカー自身が出す音とは異なる、明らかに故意の作曲になる、虚弱なる吃りの波濤。雲が何なのか知りたくて雲の中に入ったら、まさに五里霧中だったのだ。この音楽を聴く時の適切な音量というのはどうなのか、がいきなり問われる…。環境、聴取、沈黙…こういった音楽に対し、このような言葉を塗りたくって何事か説明することも可能だし、むしろこういった試みは、音楽の過剰な弱音と反比例して、コンセプチュアルな言説を高めがちであるが、最早、そんな必要もあるまい。いずれにせよ、1990年代になって初めて、電子音響は、既成楽器音という制度からの解放という役目を終えて、既成楽器音と同様に、人間の憎悪や不安をむき出す方法を見つけたのだった。次回、この辺についてさらに相応しい音響を紹介する。

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