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 ロック史を体系的議論から解き放ちながら、サイケデリアの土着性とハードロックの非継承性を論ずる。主要1000タイトル、20年計画、週1回更新のプログ形式。
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新三権分立の提唱(社会内三権分立)

作業や業務に没頭している時でも運転中や睡眠中であっても先行きへの、ぼんやりではない、かなりはっきりした不安と絶望に悶々としている時でも、如何なる時でもふと思い出すだに胸から熱涙がこみ上げ目頭がいちいち熱く滲むのは他ならぬ蕪村の事であって…偉大なる賢人哲人あまたなれど唯一小生が尊敬する人物こそが蕪村その人であって…句もよし画もよし書もよし其の生涯もよくて…また何やらいちいちこみ上げてくるが…其れは兎も角としても…あと一か月くらいでアメリカがファシスト化するのは現時点では必定…討論会でもあまりにヒラリーに分が悪すぎる…ヒラリーはどんなに完璧な模範解答を示しても咳一つしただけで健康問題でアウト、片やトランプは此れまでの暴言を少し抑えただけで大統領としての品格OKとなるのだから…現時点での世論調査だのトランプの女性蔑視発言だのはもう全く関係ないだろう…民主主義の膵臓癌であるファシストは一度発生してしまえばもう行きつく先まで、民主主義と啓蒙思想の死にまで至るのが必定なのだから…そして対外的には米中露の最凶の悪の枢軸が完成した暁には此の国としても肚をくくるしかなく、どうせ待ってましたとばかりに同調するようにして国内的には此の国の全体主義化が正当化され…自民党は其の憲法草案で、公益および公の秩序を名目に、表現の自由を制限する予定である。隣国の中国共産党はまさに、公益および公の秩序を名目にして、共産党独裁体制に批判的な弁護士や書店主を「合法」的に拉致、逮捕し、「社会」的に抹殺しようと躍起である。自民党は、此の国を、そのような国にしようとしている。既にその実践として、ソフトに、漠然とした、だからこそ抜け道が全く無い体制強化が…表向き、国家=資本結託体ではなく、表立って誰も否定できない概念である「社会」と云うソフトな、曖昧な、だからこそ逃げ場のない大義名分の元にあらゆる個人的存在を抹消させ、その実態は国家=資本の原理(上っ面の生命原理、多数の人間がよいと思うものがよい、という市場原理と、民主主義の一方法論に過ぎぬ多数決原理との思慮なき結託)に統帥しようとする網目=ネットワークの緻密化でもう息が出来ないくらいである。あらゆるモノ(ヒトもモノ化される)がネットワークで絡み取られるIOT時代…ふしぎ発見での、此れを唱導する日立の宣伝の小奇麗でスマートづらした薄気味悪さ…何やら等身大らしき若い新卒飼い馴らされ男が内定式で本気で涙ながらに読み上げる答辞なのか…希望ありげな調子で次第に上ずるようにしてIOTへ協力するよう連帯らしきを呼び掛けるが、その実はバスに乗り遅れるなとばかりに先導する全体主義への大口入会への腐った連帯=団体旅行に過ぎない…。ソーシャルネットワークファシズム、社会ファシズムとも云うべき代物なのか…全てが、「社会」的であるか否かで其の価値が峻別され、社会と云う大義名分には誰も逆らえない風潮…国家や資本も、「社会」を隠れ蓑にして全体主義傾向を実行に移す始末…その実態たるや、宣伝と扇動と金と武力を背景にした脅迫力を備えた単なる国家=資本結託体による効率化と民族主義の自動化に過ぎないのであるが…此の国の全体主義兆候は最早枚挙に暇がないので数え上げるのも無意味ですらあるが…此度の国会での、総理大臣が、海保や自衛官や警察への称賛を煽った件にしても…絶望的に頭が悪い民進党は此の現象をまたしても脳の表層での印象に情緒的に訴えるだけで(北朝鮮みたいだ、だとか)、何が問題だったのかその核心を捉える論理性が全く欠如しているから総理総裁が、全く何を批判されているのか分からないと無反省な真顔で嘯く始末なのであって…あの現象の核心は…テレビのニュースでは総理総裁の言葉の前段が割愛されているから事態が見えにくいのだが…前段で、要するに、極度の緊張感を強いられながら日々任務を遂行している警察や海保や自衛隊員に今この場で「敬意」を表そうではありませんか、と発言したのであり…ここでまず国会議員として反省し留意すべきは…現場の実力部隊に極度の緊張を強いる業務を日常的に強いているのは、他ならぬ政治の責任だ、という事である。こうした事態を惹起せしめた政治家自らの責任と反省が公言されることなく、一方的に現場の実力部隊の仕事を称賛する事は、政治家が自らの仕事を放棄し、実力部隊の仕事のみを有効と承認したに等しいのである。つまり政治家が自らの無能を棚上げしつつその無能を認め、実力部隊の仕事を殊更に称賛する事は選挙で選ばれた立法府としての民主主義的仕事を放棄し、軍部優先の軍国主義を称賛しているに等しい、と云うことなのである。そんなわけで自民党はもう軍国主義すらも明言した。そして絶望的に頭が悪すぎる民進党はその事すら論理的に指摘できない無策ぶりを示した。

今年に入って劣悪化したクロ現プラスが相模原事件を受けての障害者特集を放送したが…失望を禁じ得ない内容で怒りすらこみ上げる…結局は市場原理との結託なのだが要するに社会に役立つかどうかを唯一の価値あるいは原理とする「新社会主義」(社会ファシズム)の横行を反駁しうる思想的立脚点が問われているのだが…結局、あの番組が流したのは、従来では使い捨てされていた心の病人や身体の病人、あるいは軽度の障害者の人たちをも、社会の役立ちという枠組みに組み込む努力を一部の企業側がやって、役立ちの範疇を広げる、と云う事例に過ぎず…無論その事も大事なのではあるが…あの事件で問われたのは、本当にどう頑張っても社会の役には立たない人、寝たきりの人、あの容疑者曰く家族からも疎まれている存在の人の生存権を社会として認めるのか、という事であって…その事への解答には全くなって無くて、ただ単に役立つ人の範囲を広げた試みの紹介に終わるだけで、生存権と云う、基本的人権の根本の一つにして誠にあらゆる根拠が剥奪されているがゆえに人間の意志のみに立脚する思想の問題が、ごまかされたのだから、あの番組を見た人は、抜け道的に「ならば、どうしても役に立たない人の生存権は保障されないのか」と思ってもよい、そうした考えに、番組としては誤解と云いたいのだろうが結局は少なからず加担している生存権差別吹聴番組なのであった。生存権に根拠など無い。自分が老いたら、あるいは自分もいつ障害を負って寝たきりになるか分からないのに寝たきりになったら殺されるのは嫌だから、と云った功利的理屈や、障害者の人も多様性に寄与し、市場経済の活性化に役立つから、といった市場原理的理屈なども根拠にはならない。そんなものはどうでもいいと云われればおしまいなのだから要するに根拠など無い。それでも基本的人権を認めなければ市場=社会=ファシズムにおいては互いに役立ち度を密告し合い殺戮し合う恐怖社会になるのだけは必定である…共通して認めるべきはその事だけであって、それでも人間が人間であるために立脚しなければならない唯一の意志の表れが基本的人権や生存権であり、意志が社会化された合意なのである。社会であるとか市場であるとかが唯一の価値になりがちだが…既にそうなっているが…そもそも唯一の価値に、価値など存在しない。唯一の価値は、根拠のなさを誤魔化し、取り繕うのだがそうした欺瞞も含めてそもそも根拠など存在しないのだから、唯一の価値に、価値は無い。唯一あるべき禁止事項は…多様である事を禁止する事である。多様である事を禁止する事は禁止すべきである。

第二回荒み茶会記のメモをしようと思っていたが、前段が長すぎた。もうついでに、最早書き惜しんでいる場合でもないので、密かに温めていた、いつかきちんとした著作にしたいと思っているアイデア「社会内三権分立」を提唱したい…モンテスキューやルソーがおればこその二番煎じではあり、既に誰かが提唱しているかもしれないが、小生自身は専ら自分自身が思い付いたアイデアだと思っている。

【既成】国家内三権分立
    立法、行政、司法

【新】社会内三権分立
    国家(民主主義)、資本(市場)、基本的人権(意志、コモンセンス、憲法裁判所)

→兎に角、国家と資本との結託は即、効率化と民族主義がごっちゃになってファシズムや全体主義、共産主義型独裁制の温床となるゆえに、国家と資本との結託を防ぐ分立こそが枢要である…そして、ともすれば此の国のように、国家内に憲法を変える機構を置くと民主主義的支持を名目に憲法を改悪し基本的人権を抹殺する自殺行為的可能性も生じるので、基本的人権だけは、国家や市場、あるいは民主主義による改変の魔の手が届かない、独立した地位に置くべきではないか、と考えた次第…実際の制度設計は難しいだろうが…兎に角基本的人権は、人間の小手先が及ばない領域にしたい。

往時の、肝の据わった凄腕リベラル論客花森氏が朝ドラの中で亡くなった訳だが…この程度が、此の全体主義大勢への抵抗であるとしたら…私たちはそれで終わる訳にはいくまい…「とと姉ちゃん」、と云うのも、その題名がズバリ、父権制の終焉と母権制への唱導なのだろう(此の移行が、かつてのハードなピラミッド的全体主義よりも、よりソフトながら抜け道が全く無い、真綿で首を絞めるが如きの現代のネットワーク的全体主義の駆動力となっている、と見るのは邪推か…)…父親が早くに亡くなって長女が父親代わりをする、と云う筋立てであったし…そんな中で何しでかすか分からぬスサノオ=花森氏の死を以て此のドラマは新たに純正母権制として始まる、そんな最終回でもあったし…だいたい朝ドラに出てくる男というのは一貫して人畜無害な、女性にとって御しやすいタイプが好まれるようだが(ウヰスキー作りの話のマッサンは例外か)…其れはあの時間帯の視聴者層を意識しての選択なのだろう…いずれにしても、花森氏に扮して俳優唐沢氏は、ただのドラマのセリフである事を超越する、現代における当事者の目力で以て、チャップリンの「独裁者」よろしく、ドラマと云う枠組みとテレビ画面をぶち破って直接大衆に呼び掛ける仕方で、全体主義を批判する「本音」をぶちまけてくれた事に「敬意」を表したい。

かぐわしき金木犀の雨深し
花森の死を悼みおり時雨かな

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