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 ロック史を体系的議論から解き放ちながら、サイケデリアの土着性とハードロックの非継承性を論ずる。主要1000タイトル、20年計画、週1回更新のプログ形式。
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命の果て…

生と死のギョウソウが剥き出しになる現実が次から次に押し寄せ…一切の思惟や感情が消尽した果てに尚も佇む寂寞のみが…近頃は空しく己を満たす…今は週二回ほど…摘発後にどうせ書かされるだろう自白調書の下書きにおめおめと取り組むが(比喩的な意味で)…例文を見ただけで往年の吐き気を催し、虫唾が走る虚脱感に襲われる…其れにしても日本語学者どもめ…今となっては後悔ばかりだが其の時の判断からすればやむを得ない見通しに基づいて日本語の根幹に探りを入れていると…横柄で傲岸な書きぶりで論理の徹底が投げやりな事が日本語を語る事だとばかりにその場その場の思い付きで矛盾した事を書き散らす大先生や大家と呼ばれる専門家のふしだらな仕事ぶりも目に余るが、なかなかの慧眼ですっきり理論を組み立てているにもかかわらず大先生の仕事に直接ケチはつけまいとする忖度によって折角の成果が韜晦に紛れている不本意な論文もあったりで、文法家ごとに用語や定義を好き勝手にでっち上げるから、本当に日本語の根幹と云うのは、腐り切った泥沼状態にあり、そうと知らずに自分は巻き込まれ、自分なりにけりを付けるまではおいそれと抜け出せないから己の成果が一向に上がらない恨みが鬱積している、日本語業界に対して…。日本語文法のこうした迷妄ぶりもまた、他ならぬ日本語文法の本質の現れではあるが…だいたい、令と書いてウルワシイなどと訓ずる事で人心のとまどいを鎮めようとして政権に媚び諂う、阿諛追従も甚だしい御用学者もいるくらいだから、其の救い難さと云ったら…権力のためなら学問的良心さえもかなぐり捨てて構わない厚顔無恥の巣窟が日本語学界であった事を忘れていたよ…云うまでも無い事だが…令和は和を令する意味であり、要するに政権に異を唱える者は和を乱す者として排除する事を宣言したに等しく、史上最悪の年号である…政権が天皇制を利用して国民主権を否定したにも関わらず此度の改元を奉祝する愚民しか社会的に表出しえない全体主義状況の先鋭化を今更指摘するつもりもないが、日本語あるいは漢語の本義に戻って反駁しておくと…令と云う漢字は天から降りてくるものに対して人間がひれ伏す図を形象したものであり、此の事から、令の本義は使役であり命令である。元号発表直後、国民の心中に掠めた裏寒い感覚は、天皇制の権威の下に政権から一方的に命令される御代、に対する違和感、底知れぬ嫌悪感以外の何物でもなく、だからこそ発表直後は、手放しで奉祝する構えでいたテレビスタジオに控えていた出演者は肩透かしの戸惑いを露わにし、且つ同席していた国語学者どもは、「令は使役の意味ですけれども…」(誰か忘れた)「いや、此れは難しい意味ですね」(金田一秀穂)などと、すかさず政権や天皇制に忖度して歯切れ悪く口ごもる寒々しい瞬間があったのだ。しかし其の後、ガース―が由来を説明した時、令は美しいと云う意味、などと嘯いた処、元元無批判に奉祝するつもりだったメディアは、先刻の刹那的な違和感を払拭しきれぬまま其れを誤魔化すかのように一斉に、令=うつくしい、だからうつくしく和すると云う意味だと云う政権の見解に飛びついて、傍目にもわざとらしさが鼻に衝く安堵を演じて予定通りの奉祝に切り替えたのであった。だが、日本語の本義から云って、和を令すと云うおぞましさは、此の政府見解によって誤魔化す事は出来ない。政府見解は要するに、令と云う字には、使役の意味と、美しいと云う意味の二つが並列である事を根拠にしている。二つの意味が同格だから、用途に応じて選択すればよく、年号では美しいと云う意味に取った、と云う云い訳である。しかし、令の本義は使役である事は動かしようのない言語学的事実であり、美しいと云う意味は、使役の意味から派生された副産物に過ぎないのである。権力構造の上部から与えられて其れに従う事が令であり、そうした権力構造の上部から承認されたものを美しいと云っているに過ぎない。つまり、使役と美しさは、使役を根拠とした直列の関係である。だから、いくら令の字に対して美しいと云う意味を強調しても、使役の意味は払拭されないどころか、寧ろ令を美しいと訓ずれば訓ずるほど、其の本義である使役の意味が濃厚に現前するのである。だいたい、令和の令は令嬢とか令息の令で、立派なと云う意味だと云うが、エタ、非人や小作農の倅や娘を令息や令嬢などとは云わないように、権力上層部からのおぼえめでたき存在をほめそやすのに令の字が使われるのであって、一般的な美を表示しないばかりか、特権階級の有り様のみを美しいと見なす差別的な字である事は確かだ。にも拘らず総理安部は、典拠を恣意的に解釈して、国民それぞれが美しく花開く事を願って云々と嘯くが、令の字に、国民それぞれの美しさを肯定する意味は皆無であるどころか、権力上層部の意図のみを美しいと云って肯定する、国民主権とは真逆の意味でさえあることを、例によってぬけぬけと公言する。無論、国民主権を否定し特権階級のみが主権を振るう世を願う政権にとっては此の意図を十全に理解した上で、ある種挑戦的に元号を選択したのは明らかだ、天皇制の政治利用さえも既成事実化して。そして情けなくも、そうした意図を忖度する政治的読解能力にだけはさもしく長けた国語学者どもは、令の本義をわきまえながらも、政権の意図を汲んで、令には美しい、立派だと云う意味もある、などと並列の欺瞞を吹聴する事で、和を令される国民の心理的違和感を慰撫し、誤魔化し、なだめすかす役割を買って出た。権力に媚び諂って学問的良心をあっさり捨てて、学問的権威を利用し、嘘の見解を流布した国語学者どもの罪は大きい厚顔無恥である。そんな中、改元発表直後、薄ら寒い奉祝ムード一色に墨を差すように、私が述べたように明確に敢然と令和への異議を唱えたとある文献学者は其の後、メディアからぱったり姿を消した。其の学者は、自分がこうした発言をする以上、相応の報いを受けるだろう事を予め其の場で言明した勇敢な知性を吐露したのだが、結果、其の通りになった訳だ。顔は思い出すが名前が出て来ない御方…確か東大の古文書の研究所の人だったような…こうした事の社会的歴史的意味を全体的に全身で一瞬で感得した私は其の直後、心身に不調を来たしたのであった。敵ながらも見事だな、と、ガースーの政治的手腕を認めない訳には行かなかった。自民党にとって元号とは、ゴキブリ退治のバルサンみたいに日本国全体に充満させてリベラル害虫を燻り殺す政治手法なのだろう…令和と云う元号の毒は確かにピンポイントで私の心身を射抜き、自律神経を侵して過呼吸と動悸で苦しめてきたのだから…となれば、時期総理はガース―だろう。そうなれば、隙だらけだった総理安部とは隔絶した隙のない大人の政治的手腕によって、文字通り和を令されて、いつの間にか雁字搦めに翼賛体制が構築されるに違いない、と云う未来さえも幻視したから、心身に不調を来たした四月なのであった…立ち直るのに半年かかったが、マジで死ぬかと思った…其れにしてもこんな事だから日本語学界は、日本語と云う国語の根幹についての明確な理論も樹立できない体たらくなのであろう。外を歩けばいつの間にか、金木犀の香でいっぱい…土中から突き出る彼岸花は、無から有の創造を思わずにはいられない…

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