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ハードロック編 第三夜「yes/yes songs(1973)下ごしらえ」
仄暗い底から音も無く注がれる酒を嚥下すればほっこりした温もりで、四六時中持続する右脇腹の痛みも少し痺れ軽減されるにしても、一向に治癒の気配を見せぬ…ほんの少し良くなったような気がするのも文字通り気のせいのような気もして、薄い不安は晴れやしない。日曜日も診療していたので行ったがそのコンビニエンスゆえにどこか専門性の深みに欠けるような気がする小奇麗なクリニックでは「レントゲンで分かる範囲では異状は見られません」という、原発事故対応中の関係者の科学的答弁のような結論しか得られず、問題なのはレントゲンでは映らぬ、X線を透過しやすいのだろう軟骨と、炭カルが大分を占めるからX線を反射して画像になるいわゆる骨である肋骨との接合部ないしは軟骨部なのだからレントゲンで見えるところは大丈夫と太鼓判押されたところでだからどうなのだという恐れは拭えぬわけで、治癒に二週間程度かかると言われても一週間たった今でさえもいっかな好調の兆しが見えぬとあっては、軟骨の折れや接合部のずれ、といった、鎮痛剤や湿布ごときで治るはずの無い重篤な事態を思い浮かべざるを得ず、はたまたそうした事実による、予想だにせぬ内臓系への損傷、それによる劇的な病状悪化へのなだれ込みも無いとは言い切れぬわけで、もし来週末まで耐えても恢復の兆しが見えぬようであれば転院も辞さぬとはいえ、来週は自分の魂の問題と同義であるイエスの来日公演のため尼崎まで這ってでも参上せねばならぬ境遇ゆえ新たな病院探しなぞできぬし、しかし来週を逃せば長期連休で病院は休みだろうし来週までに治らなかったらと思うとやり場のないむしゃくしゃと殺伐で居ても立ってもいられぬ状況でありながら痛みは通奏低音のように生活の小さな楽しみの芽を根こそぎ刈る忌々しさに、もう、差し当たって、浮かばれぬばかりか深まるばかりの飲酒によって心身の痛みを誤魔化す体たらくである。今日、新たな病院を探すのは億劫だ。水玉模様のド派手で蠱惑的な恐竜の卵が脇腹に挟まったような、妙に異物感のある痛みのような…自分の感覚なぞ一切信じてはいないが…。口元を覆うようにぐい飲みで飲むいぎたなさ。
もう一つの苦悩は、本日、日曜日の深夜、見切り発車で、いろんな理由があって、組織的同意無く自分の独断でこれまで試していない方法で生産することになったこと…もう時間も無く、且つ、改めてテスト時間を別途確保するための煩雑すぎる根回しなどの精神的苦痛に打ちのめされるという自分の生来の怠惰やこの期に及んで方向転換するための膂力なぞあるはずもないことによるところが大きいが、にもかかわらず、思いつめると破れかぶれになって瞬間的で空疎な度胸の突発が最も危険な方向へと打って出てしまう自分の性分が情けなく、思い余って、ええい、ままよとばかりに見切り発車でこっそりやることにしたが自分では最早どうにもならぬ事情でよりによって日曜日の夜中にやることになるとは。最悪な事態になると、設備が破壊されるかもしれない…数億円の設備の損壊も、最早自分ではどうにもならぬ責任の重さだが、何より生産が止まってしまうということが、全く余裕の無い計画の中で深刻に致命的である…夜中、もしくは早朝に激怒電話がかかってきたら、おしまいである。取り返しはつかない。死ぬわけじゃないからいいか、と、ぎりぎり思う。書けば心のささくれ立ちが落ち着くかと思ってかような下らぬ個人的な事を吐露したが、まったく落ち着かぬばかりか動悸で息苦しい。落ち着いて眠れないし酒も飲めない何も手につかないし気が気でない。こんなことならやめとけばよかったと後悔しても後の祭り、もう、突っ走るしかない。大丈夫、きっと、うまくいく。安全装置が働いて損壊前に安全停止するはず、しかし、それを上回るほどの暴走が今回のやり方では想定されうるからこんなに怯えている。生き抜く。生き抜け。おさまらない脇腹の受苦に耐えているのだから、今回の件がチャラになってくれないだろうか、と、俄仕込みの低姿勢でさもしい事を思う。
木蓮の花は雨に弱く風に強し
腐れども散るべき時を自ら訣す
効果無き湿布冷たくもなし葉桜忌
細君切り立ての爪たどたどしく小さい
ささやかな欲望を詠める…
位牌替わりに厨子に納まれ茶合かな
やり切れなくて、また、ソニックスを聴く。ケロイドの声のようだ、と叫ぶように思う。
金正恩=きれいなジャイアン(女神「あなたが落としたのはこちらのきれいなジャイアンですか?」のび太、ドラえもん「いいえ!、もっと汚いのです」女神「あなたは正直なので、きれいなジャイアンをあげましょう」)
ハードロック論「肯定の歌、永遠の歌、未来の歌」
(「yes songs, the song remains the same, who's next!」)
ハードロック編唯一の問答は、これだ。
問:「イエスがレッド・ツェッペリンに聴こえ、レッド・ツェッペリンがザ・フーに聴こえ、ザ・フーがイエスに聴こえる時、私たちは何を聴いているのか」
答:「それは、ハードロックである」
yes/yes songs(1973)atlantic7576-82682-2の下ごしらえ
2.siberian khatru
いきなりの躓き…khatruって何だ。旧約聖書のヤーウェ的な、安易に読むことを許さぬ子音の素っ気なくも神聖な羅列。辞書に載っていないじゃないか…一説によると、ジョン・アンダーソンの珍造語だという…一筋縄ではいかぬことを、がつんと示してくる。気を取り直して、では、これから、この歌詞の、己の魂への刷り込み作業を行う。
2.シベリアのカートゥル
餌食になった鳥を歌え
美しさが君の足元から始まる
君は決まりを信じるだろうか?
黄金の、錆びない爪が
人間をはるかに引き裂いた
彼らが究極だと見なした人間を
シベリアでさえも動く
…
(来週に続く…続くんだけれども、思いの外時間がかかる…ちょっとやり方を考え直さないといけないかも)
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