[PR]
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
「the mops/psychedelic sounds in japan(?)vicl-18212」小沢
たいしたことではないけれども下線部を後日追記しました。
タモリ倶楽部、昆虫の脱糞映像特集やっている。吾が邦の至宝の番組である。
近所の豚カツ屋がドライブスルーを始め、マクドナルドは宅配を始めたらしい。毎年恒例の、日本伝統工芸展を見に行く。どうせ手に入らない品々を見るだけ、というのはいたずらに物欲が増せどどうにもならないから鬱屈が溜まる一方でもどかしい気持ちでおかしくなりそうだ。毎年の事ながら鋳物の釜だけは欲しゅうなるものがある。備前焼と萩焼がやたらと多い…備前枠あるいは萩枠という、強固な権力基盤が形成されている模様である。中でもちょっとどうなのだろうと思ったのは、審査員で備前の人間国宝である伊勢崎淳の、牡丹餅の巨大な板皿が展示されているところの近くに、入選者として伊勢崎何某という、淳の係累とおぼしき人物の作品が鎮座してあった事であり、しかもこの作品が、ほとんど先述の伊勢崎淳の作品と同じような巨大牡丹餅板皿なのだ。師匠と同じようなことをすれば入選ということなのか。ちなみに伊勢崎系の人が二名入選していた。どうでもよいことではある。美術館のショップで、リアルに人糞のような形(なり)を荒々しく残す、ホオの木の茶合をきっちりお助けする。
先週デパート天満屋の美術品部門で目に留まった、呪的文様が刻まれた青磁の平盃と、藁灰釉にタンバンを施した高坏の盃(底に碧の湖が小さく溜まる…)を、一週間考え抜いた結果、今日お助けした。世の既成の評価を自動的に表出する事しか能が無く従って物の良さなど分かるまいと小莫迦にしていたデパートの美術部であったが、偏見はよくないのだろう、よい品はいつどこに潜んでいるのか、全く油断ならぬ。
ザ・モップスのサイケデリック サウンド イン ジャパンである。CDのどこにも、原盤の発売年月日が記されていないのでよく分からないが、当たり前だが恐らく60年代後半から70年代前半のものだと思われる。お揃いの制服GS全盛期のころ、彼らは思いも思いの如何わしい装いで登場した。いわゆるサイケデリックな服やいんちきチャイナ服、インディアン風や闘牛士などの装い…。日の本においてGSという枠組みから外れようとした動きを見せた最初期のバンドらの一つであったと思われる。このアルバムのサイケ観はいわゆる英米の産業サイケを直輸入したようなものでさして目新しいものでもなく、日の本のロックとして英米サイケを換骨奪胎しようとする形跡を認めるのは困難であろう…。この王道なきロック史において再三提唱してきたサイケデリア性の荒ぶる淵源をとらまえることは、出来ていなかった。英米の古典ロック楽曲のカバーの合間に阿久悠作詞の従来型GS楽曲を配置するというところに新奇を聴取すべきかもしれぬがそこまで肩入れする気持ちもしない…最早カバーとオリジナルの区別なども必要ない、先人の楽曲を自分らで改めて演奏歌唱することも全てオリジナルだと考えてなんら支障はないであろう、殊にロックやジャズなどという音楽においては。
そうはいってもモップスの、特にカバー曲、否、オリジナル曲に聞かれる、下顎諸共内臓吐き出さんばかりの勢いや余裕の無さは、特に孤独の叫びという古典においては白眉であり、奇しくもハードロックに通ずる殺伐たる混沌を呈していた。氷結した雪原を這い回る亀裂のようなジゲジゲのギターの、決して上向くことのない低調のしゃがれ音がイライラとはびこるのがよい。
華厳経の本を読みたいので今宵はこの辺で。
鈴木 ヒロミツ:ボーカル
星 勝:ボーカル、リード・ギター
三幸 太郎:ボーカル、サイド・ギター
村上 薫:ボーカル、ベース・ギター
スズキ ミキハル:ボーカル、ドラムス
この記事へのトラックバック
トラックバックURL
この記事へのコメント