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 ロック史を体系的議論から解き放ちながら、サイケデリアの土着性とハードロックの非継承性を論ずる。主要1000タイトル、20年計画、週1回更新のプログ形式。
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「nuggets vol.2/original artyfacts from the first psychedelic era(1965-1968)r2 75466」



取っ掛かりが皆滑る済し崩しの諦めの胸中、ずんずん進行する国家と資本との結託はぎちぎちに押し迫るがだからといって主権在民という美辞麗句の餌をあてがわれて後は黙ってろとばかりに無力極まりない個人の、如何なる環境においても速攻で孤立するなれの果てには歯噛みするばかりでこの熱が伝導する先は絶無だ。古代から人民の記録や戸籍は支配と課税の大前提だが着々と進む国民総背番号制は、社会=会社による国家資本翼賛体制の総仕上げと異物摘発システムの始動の鶏鳴であった。赤毛のアンのアニメを日に10話くらい浴びながら、バランスというよりも修復不可能にまで引き裂かれたい一心でそのアニメ見ながらサド侯爵のソドム120日を右目で読みつつ蛭子能収の地獄のサラリーマンを左目で読むのであって…自民党特攻隊員田中善幸が、国民の幸福のために人柱にされている最中の全裸の少女をかどわかそうとして結論を下す台詞を銘記したい「国民全部楽しようなんてムシが良すぎるんだよ!!幸せになるのは一部の人間だけでいいんだ!!股を開け!!」(蛭子能収「少女死すべし」より)自民党の考えの再現として全く正しいとしか言いようがない。人柱を埋める穴の底に待ち伏せていた自民党特攻隊員は、上からユンボで土砂を入れられる怒涛の中、柱に縛り付けられた全裸処女を強姦することで人柱の効力を無効にしようと特攻するのであった…口先では女性の時代云々と建前を述べながらの先般話題の東京都議会での女性蔑視という下劣な自民党体質も赤裸々に表している。日本三大漫画家は手塚治虫、水木シゲル、蛭子能収といっても過言ではないが、蛭子さんが描く男の目の荒んだ鋭さが、サド侯爵の、馬鹿げているくらい研ぎ澄まされた文章に似ていて、変に小気味良い。

たとえばリーガルハイの、古美門の元妻の鈴木京香が、ガッキーの、裁判に対する純朴な態度を評して「赤毛のアン」と揶揄するのであるが、アンの物語とてさほど生温い夢物語だけで終始するのではなかった。少女たちの夢見がちがあまりに高まっているがゆえに、その後、年齢を重ねるにつれて少女たちが社会階級へとそれぞれ引き裂かれる現実への対峙は、寧ろ酸鼻を極めるほど残忍といってもよい。小生はサドと蛭子さんを両手にしつつ、「想像力によって夢見る少女たちが社会の現実によって無残にも階級へと引き裂かれる嘆きを、もう一度見たい」という根強い欲望のナイフを己が胸に突き立てるために、アンとダイアナが階級に引き裂かれるシーンがある回を何度も何度もしゃぶるように視聴したのであった。アンの心の友、ダイアナが最も輝いていた、クリスマスコンサートでの独唱を思い出しながら…日頃の声とは画然として思いの他大人びた、曇り空のような澄んだ湿潤が心地いいダイアナの歌声は玲瓏たる、と評したいし、今も忘れられない。着々進む国家の次の所業で目に付くのは…TPPで財界の意向に逆らう農協は解体、現行の農業法人の法律は役員の半数以上が実際に耕作に携わる事を義務付ける事で戦前の封建制へと逆行を阻止するものだったがそうした気遣いは消え去って、この規制を取っ払い、農業の実作業に従事せずとも農業経営可能とする法案…農業の家族経営を解体して法人化することでグローバル経済への攻めの農業への転回などと聞こえはいいがその実、農業法人=生産手段つまり土地を所有する領主、その社員=生産手段の所有を奪われた小作農、という構図は戦前の封建制の復活である。戦後のGHQによる農地改革によって曲がりなりにも戦前の封建制が抜本的に改革され、耕作者が生産手段を所有する、明け透けに言えば生産者=生産手段の所有者というプロレタリア独裁、という、封建制の次段階が、ある意味、日本という資本主義国にあって特権的に達成されていたのだがそうした保護政策はグローバル化の掛け声と、家族経営という現状による跡継ぎ不足(職業選択の自由が憲法で保証されている以上、子供が農業やるとは限らぬ…)によって、ほとんど必然の現象として封建制へと里帰りするのであった。戦前の封建性は日本軍国主義の元凶であったにも関わらず、である。

ならばどうすればよかったのか、そんな言説は幾らでも吐けるがそんなものになんの意味があろうか、ただ、忸怩たる思いだ…。その上国家は…カジノ解禁で観光立国振興、とやら。愚民から金を巻き上げて、借金漬けへと誘惑しておいてさらに消費者金融の法定金利上限を上げてマチ金=それを手下にするメガバンクは右派右派儲かる仕組みを作ろうってか、徹頭徹尾財界への利益誘導を乞われるままに上げ膳据え膳し、そうした囲い込みの埒外の国民を徹底的に虚仮にする国家自民党をいつまで支持するのだろうか、大多数の国民は…法人税下げながらも、これまで以上に中小企業への課税を重くする法案など…公益という名の私利私欲保身まっしぐらの大企業優遇中小企業殲滅政策はなりふり構わぬ露骨だ。要するに国民は国家から馬鹿にされているということだ。馬鹿にされているのであれば闘って見返さなければならぬ…オモテナシとキズナの翼賛ぬるま湯に馴致せられた団塊の人人に、大企業仙羽化学への公害闘争を鼓舞する古美門の歴史的長舌名演説のように。広く重く馬鹿な愚民どもからふんだくっておれたち少数の選ばれし階級は特権的に私腹肥やしてやれ、とばかりに、馬鹿にされているのであれば…ただ、こうした現象の推移は短絡的に与党を罵れば解明されることにはならないのは百も承知だ…というのは…基本的人権を踏み躙る人間の出現は、基本的人権を標榜する民主主義の必然であるからだ…根は深い。とはいえ…政治に対して種々不満はあれど、それを実力でどうこうしようという気はないのが本音だ。いかなるつまらぬ事でも…この社会の中でそれを成し遂げるためには命と生活の全てを賭けなければ出来やしない、いざとなれば己の死を以てなす、あるいは自分の生活の全ての時間を費やす事も辞さないのでないと、出来やしない。それをしないのであれば如何なる言葉も屑=野次同然であるのも痛感している。なぜ小生が政治しないのか…それは…先述の、小生にとって社会の中でやりおおせなければならぬ命と生活をつぎ込んだ些細な事、というのが政治ではない、他にやりたいことがあるからだ、という、それ以上掘り下げようもない浅い事由による。しかしながら…それでも、やられ放題の政治に甘んじる惨めな感覚は拭い去れぬ。

先週見そびれたが今週の、団塊の人が定年退職後己の人生をもてあましてジタバタする連続ドラマ55歳のハローライフ(NHK土曜日夜9時)も秀逸であった。還暦近くなっても人間の実存に直結する寂しさや空しさにも向き合えない団塊人が、これまでは社会的役割ゲットによってそうした実存的寂しさを隠蔽できていたが定年を機にその寂しさと向き合う事になった途端、その内的寂しさを隠蔽するために他者=家族に甘えるがゆえの稚拙な傷つけ合い=傷の舐め合いを秀逸に描いていた、村上龍が。外部に言い訳して承認を取り付けるのに汲々する前に、やりたいことやれ、っていう事。ただし…と、ここで、奴隷制を遠望する小生…これ以上は保身のため、書けない。

ナゲッツ4枚組ボックスセットのvol.2である。下記収録バンド名横の○印は、既に個別に論じた事のあるバンドである。先日vol.1について書いたのでvol.2になったからとて特段特筆すべき事もないがバック フロム ザ グレイヴにかまけて、このボックスセットを入手したものの永らく放置していた事が今更ながら悔やまれるほど…ロックと言う音楽を己の精神の核とするのに欠かすことの出来ない歴史的に重要な音源をあますことなく拾い上げている、編集者の炯眼なる耳のよさに今改めて感謝する次第である。今改めて聴くと…全てのバンドの音が…それぞれのやり方で狂おしいほど誠実な音を突き立ててくる…シャドウズ オブ ナイトの、夕焼けの真っ赤な太陽がいきなり砕け散って終わったが如くの誠実…キム・フォウリ-のうらぶれた、やさぐれた、方法のない手ぶらで絶叫する後戻りできない、それでいて決して信用できない如何わしさがたまらない…いちいち挙げているときりが無いくらいだが中でも毛色が違って聴こえたのがエラスティックバンド…理不尽な唐突によって口を拳で殴られたかあるいは率先して相手の口を殴ったかそのいずれとの溶融状況を吐き出す、言葉をろくに言えやしない呂律が回らぬ吃りが何事か手短に呪詛したかと思えば黄泉の祭り、踏み付ける地団駄さえも失われた黒縄地獄で鋭利なラップ調の告発を繰り出す、それはまるで全盛期のキャプテンビーフハート(このアルバムにも収録されている)のバンドのような、型崩れした脱臼のまま恐ろしいほどの速さが単純極まる鈍器による暴力にしかならぬほど尋常では関知しえぬズレと崩れの糞踊りを伴って。基本的には車中で聞いているのでどの楽曲がどのバンドかを確認しながら聴くことは出来ない、従ってバンド名分からぬまま聴いていると自ずと耳につく楽曲というのが記憶に強烈され、後日バンド名を確認する運びになるわけだがそうすると必ずぶち当たるのがチョコレートウォッチバンドなのであって、率直なブルースのむき出しが、もう徒な、惰性的な増殖を断ち切った、守ってくれる細胞膜を自ら破壊して脱出した剥き出しの核のDNAのような、ぎりぎりの感覚が、澄み、鋭く、一回限りの暴発であったのである。そしてこのチョコレートウォッチバンドの次に収録されているのがあのストロベリーアラームクロックであって…このバンドは過去に取り上げた可能性もあるがしかし自信が無いという事は自分としても隅隅まで書ききっていないのだろうと思う。数年前までとことん聞き込んでおりアルバムも4枚くらい所持しているくらい、これまた自分の精神の血肉とすべく摂取していた歴史があるものだから…改めて取り組む必要のため別稿に譲る。精巧緻密にして流れる絹織物のような作りでいながら加賀友禅が随所で焦付くような容赦無い工夫が散りばめられいくらでも意表を衝く水際立った音楽性の、冷めた抒情が聴く者をして滾らせるストロベリーアラームクロックというバンドには生半可では太刀打ちできないだろう。

夏用のズボンを欲し、方々探すが、結局、ユニクロのヴィンテージチノパンなるものを今強く欲している…なんだかんだで手に取ってじっくり観察すると…生地や縫製の質が、許せる値段において上質なように思う。

the music machine ○
the del-vets
the human beinz
kenny & the kasuals
the sparkles
the turtles
the litter ○
the elastic band
the chocolate watchband
strawberry alarm clock ○?
the brougues
love ○
the outsiders
the squires
the shadow of knight
kim fowley
the seeds ○
the remains ○
the beau brummels
the nightcrawlers
the gants
the five americans
the woolies
swingin' medallions
the merry-go-round
paul revere & the raiders ○?
captain beefheart & his magic band ○
the sonics ○
syndicate of sound
blues magoos ○
max frost & the troopers

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