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腫れた無念…
眼流星 機制電
殺人刀 活人剣
…『無門関』
記憶への追随…奈良の旅①
桜も花が落ちてようやく落ち着きを取り戻し、裏白い新緑が山際に眩しく晴れが続いた季節のとある休日の昼下がり…通常では有り得ないほどけたたましい地震速報を、身に覚え無く勝手にインプットされた機能で以って発揮する携帯電話によって深更夢見がちに気付いた程度だったからほっとけばそのまま滑らかに眠りに付いたものの天変地異に対して異常に小心な細君が狼狽のままに起こすから其れきっかけで其の後の睡眠が妨害され今時分でも頭や胸は気持ち悪いがあの貧相な自粛ムード(ニーチェ的意味で。)が蔓延する前の駆け込み需要なのか自粛せず細君は予約していた美容室に出掛けた隙をついての、ようやく腰の落ち着いた執筆態度となっている…つい先日利用した豊肥線では脱線…K市には一人暮らしの祖母が居るので実際最早他人事ではなくなっているが喧騒する当事者の盲目を付いて今は等閑に付す猶予期間に甘んじるのか…身近な条件の激変を外部から余儀無くさせる暗い予感もさることながら、専らの懸念はやはり此の国の全体主義体制の補完状況であって…トランプによってアメリカがファシスト化すれば、それでなくても自発的に草の根的に全体主義化する内的要因と結果が世の中に満ち満ちている此の国なのだから、トランプによってアメリカがファシスト化すれば箍が外れたようにバスに乗り遅れるなとばかりの浮薄の輩の便乗勢力も加わってあっという間に全体主義化し、更には全体主義が辛うじて残している保守的思想性すらも、其の時代ではもう嘲笑的な意味しか持たない「思想」と云うレッテルの下に嘲笑的に抹消される末期に至ればその場限りの勢いまかせの出任せの見せ掛けの現場、実力主義が幅を利かせてあっという間に徴兵制、軍国主義が再来するだろう(これらの見通しに小生は確信、確証があるが詳細の情勢分析は此処では割愛…取り越し苦労であってくれたら一番良いが…)…そして関東大震災や東北大震災が国家総動員あるいは一億総活躍体制の呼び水になったのは明らかなだけに、此度の熊本の地震もまた、全体主義の後押しに政治利用されつつ草の根的全体主義の追肥になるのもまた明らかで、そろそろ公共広告機構がCMを、「ありがとウサギ」がほっぺを遠心力で膨らませながら回転する愛らしい様子で埋め尽くしやしないかと固唾を呑んで見ている始末…明らかに其の道程だけは現時局において明るく照らされている…何もかも馬鹿馬鹿しいほど明らかだが明らかであればあるほど罷り通る政治なのであるから今が奮起のしどころと分かってはいるが…されど…奮起せぬ。奮起せぬのは体制へ臆する様様な配慮的びくつきのせいなのか、はたまた小生の身辺で巻き起こる個別的内憂外患によって生気をごっそり削ぎ落とされているのを理由とするのはその場凌ぎの言い訳に過ぎないのは分かってはいるが…今は何とか政治的奮起への導火線を綯うべく、人生と云うリハビリに専念するしかない…そんな時間本当はないはずなのだが…精神のリハビリにいいのは何と云っても過去に自分が実際に経験した事を記憶のままに書き綴る事であり…普段、生活の為に心にも無い事や、あるいは金輪際古今東西空前絶後に此の世界に有り得ないような超絶的文章ばかり書いていて神経を徹底的に痛めている自分としては、過去の、楽しかった旅の思い出を記憶のままに徒然に記述するのは、荒れた胃を休める優しいスープのような滋養が期待されるわけで…熊本地震が惹起する国家レベルから個人レベルまでの種種の不安をうっすら抱えながら…心は一路、大和路快速に飛び乗るのであった。ありがとウサギの出番はなさそうだが…ファシズムと全体主義の権力構造には相違はあれど其の発生における同様としては…ファシズムも全体主義も、言葉と理性の価値の大暴落であって…何を云っても何を(理性に)訴えても無効になると云う状況である…歴史上、近代の、徹底的に結晶化したファシズムも全体主義も内部からの体制崩壊運動は認められず外部からの武力圧力による体制破壊しか有り得なかったが、此度のアメリカ大統領選は、ファシズム発生が体制内において予防されうるか否か、歴史上稀有な試金石となる。小生は今、言葉と理性が暴落した全体主義前夜において其れを阻止する方法論と、全体主義成立後の己の身の振り方と覚悟を、並行して思案している。
必然的に大阪駅までの新幹線代が重荷となるのであるが…昨今の日本人あるいは激増する外国人らの強かさを甘く見た罰なのか…早く予約すれば割引される特権的切符の入手へと着手した時には時既に遅しで、予約出来ず、正規の値段で指定席を予約する…致し方ないとは云え事前に湧き立つ期待に水を差す顛末にも昨今の時局が侵入してくるようでげんなりしつつ…前日、待ちに待ちすぎて一睡も出来なかったというしくじりで早朝から吐き気を催しつつ新幹線に乗り込む…味も素っ気もない、旅的にはトンネルだらけの糞詰まらない新幹線旅に嘔吐感を助長させられつつ…新大阪駅に定刻着、待ち合わせ場所の大阪駅行きに乗り換えて…予定通りである。人が多すぎる大阪駅構内にも率先して嫌気がさしながら同行する御二方と無事合流を果たす…腹ごしらえに、食い気で腫れ上がった駅ビルで如何に腹を満たせるか試されるが上手い事大勢の成り行きの裏をかいて品のいい英国流喫茶店にて、手早さを見込んでカレーを注文…隣席ではバッハのかつらのような白髪の紳士と若い娘が談話している…コクがほどよく納まった欧風カレーを堪能…大和路快速への乗り継ぎに向かう…(続く)
忌中
パールカラーにゆれて
車の往来が慌しい排気ガス塗れの、且つ室外機から生臭く汚い空気を吐き続けている店先の路面にワカメの根株がごときを笊に乗せて乾燥させてい る小汚い通り…ドブ川をあさる白鷺の嘴は元元黒くて…ショウウインドウに映る、生クリームの腐ったような顔は誰かと思えば自分の其れでしかな く…致し方ないと気持ちの起伏も萎えたまま昼下がりをぶらついていると、満開の沈丁花が匂わないのは自分の嗅覚の麻痺のせいなのか…白鷺の嘴 の黒さが感傷の中で際立って、ビジュアル系のメタルやポップロックを思い出すよりも先に、80年代のファッション業界やショウビジネスアイド ル業界の最先端…中森明菜とか、口紅がどぎついピンクや病的な紫色をした女像を想起しつつ…鑑賞中のゼータガンダムの爽快さは…人間関係に一 切の馴れ合いがない、互いに、表や裏で冷酷に抉るように容赦なく互いの人間性を批評し合っている油断できない関係性であって…昨今の、皆同じ 顔した女の子たちがにゃんにゃんにゃんにゃん甘ったるく馴れ合うアイドルアニメの腐敗とは全く隔絶した、殆ど子供の見るものじゃないような厳 しい関係性と無軌道な個人の突出が清清しく、そうした厳しさを形にするのが、ゼータに頻出する、紫色の唇をして目つきは至って鋭い病的な女像 なのであった。山鳩がポーポーポポーと啼く午後…イントロのエキゾチックでオリエンタルな深みと、すかさず添えられたヴィブラスラップのカー ッ音が印象的…歌詞には殆ど意味がないお洒落オリエンタル旅情風情…繰り出される木琴やらギターの爪弾きが苦み走った不協和音をアクセントに して、あなたとならどこまで…知らない港に着きたい…パールカラーという言葉で小生が俄然気になっているのは成り行きで使っているシャンプー の物質感であって…プッシュして掌に出してみると真珠のような光沢を呈しておる…此れを漆と混ぜて、うまく硬化してくれたら真珠色の漆が出来 るのだろうかと創意を夢想している…所持している浄法寺漆器の、松と藤の漆絵が侘びている絵皿の…裏側の朱漆がぼろぼろに剥げて、木面から浮き上が った漆との隙間に未虫が発生して気が狂いそうなのでヤスリできれいさっぱり剥げかけた朱漆を除去したので、其の部分で、春が来て暖かくなったら真珠漆が出来 るか直ぐ試みたい。重く湿った夕暮れの…季節変わりの雨の兆しはどんよりとして歯切れは悪い。意外に乾いた洗濯物を取り入れ…歌詞は結局、速めのテンポ過ぎて聴き書きが出来 なかった。昨日遊び疲れて一日中炬燵で寝ていた細君が渋渋掃除機をかける…しゅうまいを六個、皿に盛り付ける。
シュレッダーをあさる鴉や沈丁花
愛に走って
歌;山口百恵 作詞;千家和也 作曲;三木たかし 編曲;萩田光雄
今更百恵論にどっぷり嵌まるつもりはないにしてもふと思い出して改めて聴いてみるといいに決まっており…小生は「百恵伝説Ⅱ」と云う5枚組CDを所持しており、此れは其の内の2枚目のCD全21曲の7番目の所収されている楽曲である…具体的には、初期の青春路線が成熟期に入ったが宇崎・阿木時代に突入する直前の時代の楽曲と思っていい。裏も深みも無いピンピンの素っ気無いキーボードの主旋律を呼び水としてこれまた素っ気無く歌い出される此の歌は…大ヒットした有名楽曲でもなければ、百恵楽曲の中で時折噴出する異常な実験精神の発露があるわけでもない、淡淡とした楽曲でありながら寧ろそれゆえこそに歌の本筋が顕わになって…従来からして若さゆえの肉感の中に冷めた切れ味を忍ばす諦念に溢れていたのが此のあたりで既に若さゆえの肉感すら潔く捨て去って、うっかり触ればすぱっと気付かず切れているくらいピンと張り詰めた冷めた鋭利さの声だけで歌の勝負をしている、そうした試みの手始めの捨て曲のような気負い無さだからこそ…冷め切った狂気を剥き出しにしている…歌詞内容からして夢遊病じみているが当然此の歌唱は心理学的説明で事を収束させない人間のあからさまな本質を飾り無く歌うのであって…見えない糸の先を、どこか覚めながらも無闇に手探りする「悲しい行い」の必死な自分へ翻る恐れが殊更に自己を深めて…如何にも切れやすい糸だけを紡いで生きていく人生の危うさ…本物の寂しさと怯えを生きている人間模様だから、パジャマのままで、靴も履かず素足で夜の街に、愛を求めずただひたむきに愛に翻弄されて、恐らく「あなた」には全く理解できない次元の「愛」に走ってしまうのだろう…研ぎ澄まされた神経は人間や世界に対して過剰に敏感であるゆえに、電話の声の寂しい響きは、気のせいだけでは決して済まされない、妄執にも似た決然たる構成力に翻弄されるのだろう…真面目に聴いているとおかしくなる…そんな実態を、試みに素っ気無く引き絞ってみた声に既に宿ってしまった琥珀色の艶を晒して、死と発情に分かれる分岐点の一歩手前に抑制された含みを備えた控えめに上ずった声で切切と歌われては。その声は血糊のようにくも膜下出血のように脳裏に焼き付いて離れないほど美しい…冒頭の、控え目なキーボードのピンピンピンピン云うイントロは…病院の心拍モニターの音にも聴こえる…臨終を経験した魂の歌の降臨かと思えば、たまに挿入される女声コーラスが天界からの其れにも聴こえる…もう、全てが終わっている。百恵は菩薩なのか、と云う、いわゆる百恵菩薩論が本気で紛糾した往時を忍ぶ。
パジャマのままで走ってきたの 暗闇の中
あなたを追って
電話の声の 寂しい響き 気のせいだけで すまされなかったの
ほんとの気持ちが聴きたいの ひとりで何処かへ行かないで
うまいことばが見つからなくて ただ泣くばかり
何かにわたし 怯えているの
あなたの愛が掴みきれないから
素足にあたる小石が痛い 青ざめた頬
あなたの前に
自分が何を しているかさえ 分からないほど こころが乱れるの
何にも考え 浮かばない 悲しい行い 責めないで
握りこぶしに 力を込めて ただ震えてる
何かをわたし 恐れているの
あなたの愛が掴みきれないから
うまいことばが見つからなくて ただ泣くばかり
何かにわたし 怯えているの
あなたの愛が掴みきれないから
人々のスピードについて行けない侘びた心持だけは一層、枯れた牡丹の花みたいに咲き崩れる小汚い雨も降る…魚は不味い、お惣菜は良く云えば独創的だが概して不味い、遠くに出掛けられない近所のお年寄りに高額で低品質の品物を売り付けてはいたが其れなりに其の界隈では需要を満たしていた小さなスーパーが閉店となる。今日の鑑定団で倉敷市住の82歳の御老体が60年近く嗜んでいるという生け花が凄かった…やられた、と思った…庭の蘇鉄の幹をぶった切って平たい花器の剣山にどかんと毛むくじゃらの化け物のようなものを鎮座させ、其の周囲を蘇鉄の獰猛な古代臭ぷんぷんの葉であしらうと云う豪快な作行きであり、只者ではない感じがした。その辺の針葉樹や広葉樹なら何てことなかろうが、そうした一般の樹木とは科とか属とかが全く異なるから切断したらどうなるのか分かったものではない自愛の蘇鉄の幹を、「己の花」のために切ってしまうと云う蛮勇たるや…推して知るべし。暮鴉は「ぼあ」と読む。
棕櫚の頂暮鴉むら立ちぬ店仕舞
春まだ遠く
サンダース(少数知識層,多数貧困層)<トランプ(少数富裕層,多数貧困層)
こうしてみると結局、知識(政治的理念=基本的人権)vs金(賃金を遥かに上回って雪だるま式に増殖する資本の暴走、政治への介入、癒着等々)の問題として抽出されるのか…選挙において、投票権を持つアメリカ市民の良識がぎりぎりのところで試されるし、無論、此の国とて対岸の火事ではない。サンダースvsトランプだと反共の歴史が深いアメリカではトランプ有利だろうから、社会主義反動への票の流入を少しは防いで票を取り込めるだろうヒラリーの方が、トランプに勝つには有利だとも思われるが…。ヒラリーの方がトランプよりはまし、と云う判断で…。そうならない程、アメリカ国内も切迫しているのだろう。と、ここで、予備選でヒラリーの連勝が報道された。