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 ロック史を体系的議論から解き放ちながら、サイケデリアの土着性とハードロックの非継承性を論ずる。主要1000タイトル、20年計画、週1回更新のプログ形式。
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クローバー追想…四葉の。





ネットを開くと胸の苦しさが引き起こされる事に過敏になっても恐らく此の神経症的事態を弩壺に嵌めるので、如何に気にしないかが問われると気になるので如何に気にしないかが問われると気になると云うループを断ち切ると其の刺激でまた気になるので如何に断ち切るかが重要になると其の刺激でまた気になるので…ふと、四葉のクローバーを思い出す。

ひょんな事から四葉のクローバーを二つ秘匿していた事を思い出し…過日、実家の私の蔵書を詰め込んだダンボールを幾らか持って帰るために開封していると、白い封筒が出て来る…恐らく30年以上前に、今も存命の祖母から貰った四葉のクローバーが、ティッシュに挟まれて封入されたもの…数年前から思い出す度に探していたが見つからなかったので紛失したのかと諦めていたが、やはり実家に残置されていたようで…とは云え、思わぬ邂逅に狂喜したかと云うとそうでもなく、経る年月が為せる一通りではない含蓄なのか、結果的には殊更な感慨もなく、寧ろ苦々しい心境で持ち帰る…此れで、ようやく二つ揃ったと云う仕儀であり…と云うのは、既にもう一つ、四葉のクローバーを所持していたのであった…其れは…多分20年前くらいに古書店でふと手に取ったバイロン詩集(新潮文庫)…端面は埃と黴だらけ、表紙も黴が散見し、開くと頁の中は虫食いでぼろぼろのセピア色…そんな中に、四葉のクローバーが挟まれていたのだった。嘘みたいなほんとの話で、些か鼻白む思いすらするセンチメンタルな顛末だが事実だから致し方無い。如何な持ち主がどういう経緯でバイロン詩集にクローバーを挟み、古書店に流れて私の手に渡ったのか、其の因果や来歴の妙を否が応にも想像させる、出来過ぎた話である。

そんなこんなで四葉のクローバーが二つ揃ったので、閉まっておくのは惜しく思い、創意と云うほど溌剌ではない、メランコリックな手慰みのつもりで…何とか此の二つを飾れる額は無いものかと方々探した処…結局家に保管していた此の黒額が最も相応しい事で細君と一致…あまり奇を衒わず、落ち着いた雰囲気に仕上げ、飾って楽しむ…

上のクローバーはバイロン。件の詩集の頁を切り取って背景とする…「空たかき彼方の国より」やってきた「エオリアの琴の調べ」を想起させるよう、クローバーの姿勢に心を砕き…乾ききったクローバーは少しでも乱雑に扱えばぼろぼろになりそうなほど脆くなっているから慎重を期すための集中力は、病的に過敏な神経を忘れさせてくれる健康的な時間の刹那的な到来ではあった。下のクローバーは祖母からのもの。温かみのあるアイボリー調の和紙を背景に選ぶ…夢中になるでもなく、こんな甘ったるい幻想にうつつを抜かしてみる程、心が弱り切っている証拠なのだろうが…一時の慰撫にさえならず…むしろ、下のバイロンの拡大写真において、額のガラス面に撮影者である自分の影がうっすら映り込んでいるのを発見し、大声を上げて腰をぬかしかねないほどの戦慄を覚える…

     1

夜の微風よ、さらにやさしき忍び音に
かそけく、波の間にささやきてゆけ
いとしきファニの眼はまどろみそめたり
その枕辺に、やすらけき憩ひおとづれよ。

     2

うるはしき、かのエオリアの琴の調べを
空たかき彼方の国よりうばひきたりて
まどろみはてぬファニの耳の辺にかき鳴らし
そのおもひを、愛の夢もてしづめよ。

其れはさておき…愛…しりそめし頃に…を読み返すにつけ…A先生の安否が気がかりである…うろ覚えであるが確か数年前に癌手術に及び、静養していると思われるが…モンキー・パンチ先生も亡くなられただけに、もしやそろそろ…と心配が募る…まんが道も当然よいが、愛…しりそめし…の方が確信を以て細かく書き込まれ…成熟したコクが深く楽しめる画となっている…A先生にはいつまでも、出版社のパーティーにふらりと現れては一杯きこしめて頂きたいものである…此の頃思うのは、さしもの不死身のルパンも、製作陣には敵わなかったと見えて…最新のルパンの映画は、製作陣がルパンの魅力を殺しているとしか思えないからとても見られたものではない…原作のパンチ先生も草葉の陰で慙愧に堪えないのではなかろうか。猛省を促したい…。

ヤクルトの連敗記録は気の毒だが…何故か去年は交流戦に滅法強かったから、案外今年もオールスターの頃にはAクラスに返り咲いているのではなかろうかと。
打って良し走って良しの野間、往年の超人的守備に陰りが見え始めたものの今年は珍しく得点圏打率が高く勝負強い菊池、丸が抜けてもなんのその、安定的に機能するバティスタ、鈴木、西川のクリーンナップに続くは難しいサードの守備と粘り強い打撃でいぶし銀の働きを示す古株小窪、そして石原直伝のリードが冴える打てるキャッチャー會澤の頼もしさに、不調が長引くも徐々に復調を見せる田中と云った具合なのだが…打てない長野が指名される度にチームの雰囲気に水を差すのよりも目に余るのは抑えの中崎だろう…中日の鈴木博志が守護神剥奪らしいが…数値を比較した訳ではないが、安定感の無さから云えば鈴木より中崎の方が深刻に思える…だからこそ、守護神中崎への疑義が、梅雨入り前の曇天のようにして燻り続けている…泣きの大瀬良が今や相手のエースと競り合う立派な先発の柱に成長…完投勝利も一度ならず…

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