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 ロック史を体系的議論から解き放ちながら、サイケデリアの土着性とハードロックの非継承性を論ずる。主要1000タイトル、20年計画、週1回更新のプログ形式。
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続き

やれやれ、今年のGWは新車転がしてあっちこっちドライブ、走る喜びを体感する予定だったのにまさかの疫病で家に蟄居を強いられ…蟄居と云うほどでもなく実際は近所のスーパーに出かけるぐらいはしたが…それにしてもホームセンターの人だかりは凄い…園芸にかける思いが、台車に乗せた肥料や赤玉土一袋30㎏クラスのてんこ盛りが物語る…ニュートンはペストが蔓延したロンドンのケンブリッジ大学を避けて帰郷、其処での引きこもり生活の間に万有引力、微分積分、光のプリズム理論などを一挙に立ち上げていたっけ…確か1665年、いわゆるニュートン奇跡の年…此れに匹敵するはアインシュタイン奇跡の年、1905年…特殊相対性理論、光電効果、ブラウン運動による分子量解析を一挙に論文提出…そんな天才たちと引き合わせるのは烏滸がましいにもほどがあるが、では自分は此の休みに何を成したか…三冊は読まねばならぬ課題を抱えていたが0.9冊しか読めず…複雑系、非線形科学、離散数学…それは、内容が頭に入らないというよりも、内容がびんびん来すぎる、あまりにも自分にとって示唆に富み過ぎて一ページ読むだけでも自分が構想している諸問題のあちこちと一挙に相互作用する思念が忙しくて疲れる、と云う、年甲斐のない過敏ゆえであって…一ページめくる度に心臓のバクドキが止まないから遅々として進まぬ…。
それはそうと、だいたい、三月初頭くらいには、感染症対策は、とにかく、検査と診療を分離する、そして検査専門のいわゆる発熱外来を作って其処で片っ端から検査する、そして重傷者は病院に入れ、無症状者や軽症者はホテルや保養施設で全面隔離して回復を待つ、と云う鉄則が国の内外で云われていたはずだし、現に韓国は其れで成功し、各国其れに倣おうとしていたはずだ。其のためにはまずは検査数を上げないと話にならないから、公的機関だけではなく民間の検査機関も巻き込んで検査数を増やす、其のために保険適用して、保健所を通さずとも直接かかりつけ医から民間検査機関に検体が行くようにすると三月六日に宣言されたはずである。しかし、あれから二か月、検査数はあまり伸びず、症状があるのに検査されずに死亡するケースや、四日以上発熱があるのに検査されずに放置され重篤化してようやく検査されて陽性が分かった頃には既に色んな人に感染させているケース、あるいは別の病気の入院患者を念のため調べてみると陽性で、気づいた時は院内感染で病院閉鎖が頻発し、そうなると発熱しただけで病院は嫌がるから救急車を呼ぶしかなくて救急崩壊、医療崩壊に至ったのは誰の目にも今や明らかだろう。此の原因も最早周知の通り、検査能力を上げる努力を怠ったがゆえに検査数を絞ったが故である。
別の病気で訪れた患者が実はコロナ陽性者であったために院内感染→病院閉鎖、が続発、と云う事態は、言うなれば、護衛艦も駆逐艦もイージス艦も伴わない丸裸の空母が戦闘海域に突入した結果、敵の潜水艦からの魚雷数発であっさり撃沈するようなものだ。昨今の介護施設の集団感染、病院閉鎖の続発、其れも感染症指定病院と云った最後の砦の位置づけである大病院の閉鎖の続発という事態は…さながら連合艦隊の末期を思わせる悲壮感すらあった…そして、此の二か月、検査状況が目標の一日二万件に全く届かなかった理由を総理安倍や専門家会議が釈明していたが…其の内容たるや子供だましの言い訳レベルで愕然とした人も多いだろう…曰く、保健所職員にマスクや防護服が足りてなかった、検査する人手不足、挙句の果ては原因不明の目詰まりが起きて、検査を民間に回せなかった、と。極めつけは、コロナ対策の国策における最も基本のデータであるPCR検査数の集計が、検査日と何やらのズレでうまくできなかった、公的機関と民間機関との合算もタイムリーに出来ていない云々…。
此れが、此の二か月、国が何にもして来なかった言い訳である。バカなんじゃなかろうか、と思った。国家公務員って算数もできないほど頭が悪いものなのだろうか、と唖然となった。ただ、もっとイケないのは、この間の緊急事態延長の会見でも、結局此の二か月、国家としてろくに何もできなかった言い訳を愚かしくも幼稚に披歴するのみで、其の対応策さえも明示しなかった事である。結局どれもこれも言い訳に過ぎず、本気になれば何とかできるものばかりである。人手不足と云うならば補えばよいだろう。実際、自粛で人は余っている。大学の医学、生物学、農学系の学生や技師であればあの程度の検査は出来るのだから、動員すればよいだけであるし、現にイギリスやアメリカは学生やポスドクの人を動員してどしどし検査しているではないか…どこかのメディアで、臨床検査技師協会のトップ的な人が、繊細な作業を要するので誰でもいいと云う訳ではないなどとまた言い訳めいた事を云っていたが其の言い訳が自分ら検査の現場をどんだけ苦しめているのか分からないのか。はっきり云ってあの程度の検査なんか教えてもらえさえすれば誰だって出来るし、そのようになっているはずである。そうでなく、十年くらい修行しないと身につかないし人によって差が出るような検査ならばそんなものはサイエンスでも何でもない。臨床検査技師と云う資格の地位を守りたい保身なのか、たかがあの程度の検査をさも職人技かのようにもったいぶって門戸を広げず自分を苦しめるばかりか日本全体を窮地に陥れる視野狭窄の現場の意見なんかに耳を貸さず、人手が必要ならば人をどしどし投入すべきだ。
休業要請にしても、パチンコ屋みたいに当然従わない輩は出没する訳だが、そんなものはさっさと時限立法の法律でも作って取り締まればよい。刑事でダメなら、仮にパチンコ屋で感染が起こればパチンコ屋を自治体が民事で損害賠償請求して医療費以上をふんだくればよいし、あるいは感染者はそんなにパチンコが好きならパチンコ屋に隔離して周囲を警察で包囲して自分で治すか死ぬかするかまでウイルス諸共包囲殲滅すればよい。公衆衛生と云う公共の福祉に公然と歯向かう事で主権者としての最低限の義務を果たさない者らに基本的人権を保障する必要はない(そうすると感染の事実や経路を黙秘されて、ますます市中感染が増えるかもだが)。与党で三分の二を抑えているのだからやろうと思えばいつでもできるだろうに此れもしない。罰則付きの立法については国民何とか党が提案しているが、国会議員と云うよりかこれは政権与党の責任だろう。今までさんざんろくでもない法律をろくに審議せず作ってきたのだから、法律が無いから出来ない、などと云う言い訳はおかしいだろう。検察庁の上層部の人の定年延長にしたって、自分の保身のためには閣議決定で違法な法解釈を開き直りで正当化してごり押すくせに、国民の命に関わる事態に関しては、法律が無いからなどと言い訳して等閑視する政権安倍の所業は、開いた口がふさがらない処か、国民への明確な敵性の発露でしかない。必要な法律をさっさと作らない国会議員、特に政権与党の怠慢が悪質過ぎる。
国家がこんな体たらくだから、結局、国家のあまりの無能に業を煮やした自治体が各自の判断で発熱外来(PCRセンターと呼んでいたか)やドライブスルー検査体制を作り出したのはようやく4月になってからだった。本来なら二月末くらいの時点で、国家の意志として、こうした方針を明確に打ち出して地方に一斉にやらせる、細かいところは地方に任せるとして、三月中にはシステムを稼働させると云う本筋が構築されているべきだったのに、果てしなく後手に回る国は、切羽詰まった自治体が自力でやりだした事に後から承認を与えるようにしてあたかも自分が指示したかのような体裁だけは整える、其れも、積極的な後方支援に徹する訳でもなく、そんなにやりたければやれば?的な、突き放した、やる気のない感じのペーパー一枚公示するだけである。まるで、中国、韓国の後塵を拝するようなまねは潔しとしない、日本は神国だからたいして感染は広がらない、などと云わんばかりの、偏狭な自尊心を傷つけるかもしれないと云う、自身の支持基盤である保守系の利己的な心情に勝手に忖度したとも解釈できるが、仮にそうだとしたら自民党の亡国の輩ぶりはさすがに保守系にさえも目に余るのではないか。
加えて、東京が独自に休業要請に踏み切ろうとするのに暗愚にも国は目先の経済的損失にビビッて東京の当然の判断に邪魔を入れて妥協的な文言づくりに時間を費やす事で事態への対応を少なからず遅らせ、そのせいで益々経済的損失を大きくするという失策まで演じて…当事者意識が無いくせに組織の上位者としての体裁だけは整えたがる無能な小役人の醜態此処に極まった厚労省は今や足手まといでしかない。
なおかつ、このようにして、国あるいは自民党は感染症対策として真っ先にやるべき事=検査を放棄しておきながら、「新しい生活様式」「スマートライフ」などと美辞麗句だけは鼓吹して、感染症対策の責任を国民自身に帰着させようとする小賢しい政治工作だけは抜かりない。此れもまた、あたかも戦後の一億総ざんげ論の再燃ではないか。戦時中はさんざん国民の主権を奪って国策を暴走させておきながら、敗戦となったら国民の主権を過去にまで遡って復活させる無理筋の空論をぶち上げ、戦争被害の責任の所在を国民全員にすり替える手のひら返しのご都合民主主義(一説では、敗戦となってしまった事を、国民全員が天皇に謝罪する、と云う意味だったらしい…名目にしろ大元帥として軍国の頂点にあった軍事の総責任者に、何故、指示に忠実に従った国民が謝る?…国体護持の構造は、金太郎飴みたいに、此の国の何処を切っても現れる)…無論、国民生活の自粛や距離の確保も重要ではあるが、其れは、飽くまでも消極的な策であって、そんなのに頼っていてはずるずると何時までたっても終息まで長引き経済が破綻するばかりだ。本来は、検査体制を整えて、即ち網を大きく広げて、街をうろつく無症状や軽症の感染者を洗い出して片っ端からホテル等に隔離する積極策を講じてこそ、早く終息するのが常識である。韓国がそうだった。今や、コロナ対策こそが最も直接的に効果的な喫緊の経済対策である。給付金やら融資の枠組みやらの予算作って終わりと思っている節があるが勘違いにも程がある罪深さだ。こういう基本をなおざりにしたままずるずるずるずる自粛要請を長引かせると、中堅企業や頼みの綱の大企業も持たないかもしれない。雇用調整金もまだ数パーセントの企業にしか渡ってないと聞く。このままだと大企業まで潰れる、そうなるとコロナが終息してもV字、U字回復どころか、もう経済構造が根本的に悪化してしまったのだから回復はほとんど見込めないし、不景気の連鎖反応とインフレによる大恐慌が回復し難く悪化の一途を辿る…分かってんのかなこういう事態の深刻さを。
実際…検査数が少ないと云う事で更に懸念されるのはアフターコロナの国際情勢であり…今に始まった事ではないが世界は貿易と云う名の、化石燃料や鉱物資源や食料の調達合戦をやっている…日本も含め世界がコロナ終息した暁には、資源の調達合戦のシビアさは更に苛烈となるだろう…そういう時に、日本は終息したと云っても検査が少ないから信用できない、コロナ感染を隠蔽している、だから日本人の入国禁止措置は続行すると諸外国から通知されたらどうなるか。資源に関わる本当に大事なインテリジェンスを、ネット回線のテレビ電話なんかで交渉するか。しないだろう。直談判してこそ本当に価値がある情報を得られるというものである。其れが現実だろう。資源獲得の交渉の現場に日本の商社の企業戦士が出向けなかったらどうなるか。当然、せっかくの商談のチャンスを逃がす事になり、資源の日本への配分が減る事になるだろう…そして、其の利を当然中韓が懐とするだろう…商社だけでもなく、外国でのインフラの受注や工場建設においても、検査が不十分なために日本人が排除、敬遠される素地が出来れば、交渉の現場に上がる事すら叶わず日本企業は不利な戦いを強いられ利益を逃す羽目になる。こうなればもう実際に、外国に行く日本人がコロナに罹っているか否かの事実関係は関係なくなり、要するに政治化される。つまり、検査が少ないから日本人はコロナを持っているかもしれないと云う言説が成立しさえすれば其れはタフな交渉が求められる国際舞台では排除される弱みとなり、実際に罹っていなくても、政治的に其の弱みが言説として流布されて日本人が国際舞台から排除され、国際舞台で戦えなくなる…日本人の、日本国の此の弱みを陰に陽に政治的に存分に利用しようとする国が現れない訳は無いではないか。特に中韓…。
云うまでもなく日本は今も、資源を輸入して加工して輸出する、あるいは海外に工場を作って製造して販売するなどして外貨を獲得し、其の外貨によってエネルギー資源や肉や農産物を買って現状の生活を維持している…其の際、様々なカードを使っての外国とのタフな交渉は欠かせないが…そもそも其の現場に入れてもらえないならば外貨も資源も食料も獲得できないではないか。かくして、コロナの検査は単に国内の人命の問題に留まらず、日本人の国際的信用にまで影響を与えて、其の結果として最終的には日本国民が窮するのだから、全く疎かにすべきではない。この程度の事も政権安倍は分からないのだろうか…。逸早く終息させた中韓は、既に、マスクや試薬の輸出、または検査能力のない国に対しては検査の代行なども引き受けるなどのコロナ貿易によるコロナ外交にしたたかに着手し、アフターコロナでの国際舞台での地位向上を見据えて驀進中である…片や日本は…五月にもなって、国内の検査数の集計もうまくできないよ~、などとレベルの低すぎる泣き言云って、唖然とする出遅れぶりである。
検査は民間や大学に余力があるのだから号令かけてそちらに回せばいいだけなのだし、仮に機器や試薬が足りないのならば買えばいいし作ればいい、島津や東芝や日立などの、分析機器ができる処に大号令かけて作らせればいいし、ドイツのロシュ社は一日で七万件の自動検査できるごついヤツを持ってるらしいから其れを買えばいい、何ならドイツにはアビガンを無償提供するらしいが、そんなお人よしを演じる前にせっかくアビガンと云うカードがあるなら其れを取引材料にして機器の資材や検査の試薬あるいは其の原材料をゲットするくらい知恵が回ってもよいだろうに。
アビガン一つとってもおかしな話で…アメリカの、効果も安全性も怪しい新規の薬をアメリカの一声で承認するくらいなら日本のアビガンをどうしてさっさと臨床適用しないのか。アビガンは既に抗インフルエンザ薬として承認され国内備蓄もあり、安全性テストも済んでいる。催奇形性も織り込み済みである。後はコロナへの効能だけなんだから、さっさと承認すればいいのに…此れもまた法律が云々と言い訳ばっかりで懐手、役人から言われるまま事態を等閑視している…今月末承認では遅すぎる、今すぐ承認すべき案件だろ。法律が問題なら法律を変えるのが政権の、そして立法府の仕事ではないのか。軽症者にアビガンをさっさと投与するだけで重症にならず、医療ひっ迫を防げる事もまた、二か月前から言われているのに…どうしてこうコロナに関しては何でもかんでも国は愚図でのろまで無駄に二の足を踏むのか。(さらに続く)



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